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IKEA古民家イベント

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    11月6~9日に、上野桜木町の古民家・市田邸でおこなわれた、IKEA新三郷オープン記念イベントと、その後に歩いた不忍池界隈の写真です。 イベントは和の家にどうIKEAの北欧デザイン家具を組み合わせるのかを見せてくれた、なかなか面白いイベントでした。

『けいおん!』聖地巡り・その1 豊郷への道のり

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    9/2~3と滋賀と京都の『けいおん!』ゆかりの場所を巡ってきた記録です。 まずは校舎のモデルになった豊郷小学校・旧校舎のある滋賀県豊郷町へ向かう道すがらの色々をば。

『けいおん!』聖地巡り・その2 豊郷小学校・旧校舎

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    9/2~3と滋賀と京都の『けいおん!』ゆかりの場所を巡ってきた記録です。 続いてはアニメの再現度がよくわかる実際の豊郷小学校・旧校舎を。

『けいおん!』聖地巡り・その3 けいおん!inリアル

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    9/2~3と滋賀と京都の『けいおん!』ゆかりの場所を巡ってきた記録です。 こちらは旧校舎に開設された観光案内所を彩るファンの持ち寄ったグッズや「トンちゃんパン」「巡礼記念キーホルダー」などの記念グッズ、せっかくなのでドールを持ち込んで撮ってみた写真など色々ですw

『けいおん!』聖地巡り・その4 京都市内あちこち

  • Su
    9/2~3にかけて滋賀・京都の『けいおん!』にちなんだ場所を巡った旅の記録です。こちらは9/3に京都市内のあちこちを見て回った時の写真で、『けいおん!』だけでなく『四畳半神話体系』『ネイチャージモン』も混じったりしてますw

らきすたの街・鷲宮 20081109

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    ロングドライブの練習がてら、地元より来るまで40分ほどの埼玉県・鷲宮町に行ってきました。そこで撮った写真を色々と。

書籍・雑誌

2018.05.17

最近のお仕事:モノマガジンのバイク特集など



5月16日に発売されたモノマガジン最新号にて、バイク特集と快眠グッズ特集で10数ページほど記事を書かせていただきました。よろしければ書店にて手に取っていただければ!






2018.05.11

【ブックレビュー】秋本治流のきらら系日常コミック『ファインダー 京都女学院物語』

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40年に渡る『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の連載を終えた秋本治が、2017年にスタートさせた4本のオリジナル作品のコミックス化がスタート。そのうちカメラネタということで連載時から興味のあった『ファインダー 京都女学院物語』を購入&読了。何とも不思議な味わいのある作品でした。

■これは秋本治流のきらら系日常コミック?

舞台となるのは京都府亀岡市にある女子高の写真部。戦場カメラマン志望の鬼軍曹のような部長の方針で、デジカメ全盛のこのご時世にフィルムカメラしか使わせてもらえない写真部に所属する4人の女の子の日常を、春夏秋冬それぞれの季節毎に描いた全四話の物語となっているのだけど、改めてまとめて読んでみると、どうにも微妙な違和感を感じるのだ。

劇中のフィルムカメラネタは『こち亀』でも多々あったマニアックネタの流れで面白いのだけど、それがどうもキャラやストーリーと噛み合っていないように思えたのだ。まだ読む側の感覚として「こち亀の秋本治」が抜けていないせいもあるのだとは思うが、他のオリジナル作品ではそういう感じはしなかっただけに、よけいに戸惑いながら何度か読んでみて思い至る……この違和感の原因は、『ファインダー』がきらら系日常もののアプローチで描かれているからなのではと。

「コアなジャンルネタ」と「女の子達の日常」を柱とした作品は、まんがタイムきらら系ではある種の王道として確立しているが、『ファインダー』も正にそういった作りの作品なのだ。新作を始めるにあたっての秋本先生の発言を遡ってみると、位置づけとしては「LOVE要素抜きの少女マンガ」とのことだが、そんなアプローチにフィルムカメラというマニアックなネタを重ねた結果として、偶然にもきらら系日常コミック的なスタイルに辿り着いたということなのだろうか。

『ファインダー』にきらら系のノリを感じるのは、日常ネタだからということだけではなく、それに彩りを添えるコアでマニアックな先輩キャラたちの存在だ。写真部の部長からして「軍事評論家の父を持つ戦場カメラマン志望の女子高生」で、フィルムカメラにこだわる理由も「バッテリーが切れたらシャッターが切れなくなるデジカメでは戦場では役に立たないから機械式シャッターのカメラに限る」という、およそ女子高生らしからぬ濃いキャラクター。

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さらに新幹線専門の「撮り鉄」で、中古カメラ店の娘という立場を活かして売れ残りの望遠レンズ(長玉)を多数使いこなすことから「長玉先輩」と呼ばれる先輩キャラもなかなかの濃さ。ポジションとしては『こち亀』にたびたび登場したマニア系サブキャラクター達の女体化ともいえる彼女達だが、そんなアプローチを突き詰めた結果がきらら系作品的なものになるというのは、意外な発見かもしれない。そう考えると『こち亀』自体も「普段はダメダメだけど飛び抜けた取り柄のある主人公」「そんな主人公とつるむ常軌を逸した金持ちキャラ」「ストーリーのベースはそんな彼らの日常の一コマ」と共通項は多いような気が(笑)。

■あまりにもったいない「ネタ」と「物語」の密度のアンバランス

読む側の意識として『こち亀』のイメージを払拭するのはなかなか難しいので、きらら系作品のつもりで『ファインダー』を改めて読んでみると、今度は作品自体が持つ構造的な問題に気付いてしまう。この作品はネタやサブキャラなどが濃い分、話そのものがかなり薄いのだ。

最初に書いたように四季それぞれの季節をベースにした40数ページずつの4エピソードで構成されているのだが、1話で1つの季節という縛りのためか(最終回となる「春」は、主人公達が三年生になって卒業するまでが描かれるので一年間が一気に描かれる)えらい駆け足で数多くのエピソードがどんどん消化されてしまっている。よくきらら系日常作品は「何もない日常を描いているので話が薄い」と揶揄されることが多いが、実は短いページ数(4コマなら8ページ)に日常の一日などを凝縮しているので、エピソードとしては普通のマンガ以上に濃くなることも多い。逆に『ファインダー』の場合は、普通の日常系作品なら余裕で一話分に膨らませられそうなネタ(部長や長玉先輩、さらに京都ならではの四季折々の風景や、カメラネタならではのエピソードである「雪の金閣寺」など)を惜しげも無くどんどん消費してしまっているせいで、各話の印象が薄く散漫になってしまっているのだ。

コミックス一冊でまとめるという大前提があったのかも知れないが、そのような形でコンパクトにまとめて終わらせるには、『ファインダー』が描こうとしたものはネタ的に濃すぎたような気がする。コミックス一冊毎に1つの季節を描き、『こち亀』のように10数ページにキャラクターや1つのネタを凝縮していくというスタイルの方が、フィルムカメラネタや「LOVE要素抜きの少女マンガ」という製作意図を活かせたのではないだろうか。

写真・カメラ好きには面白い部分もたくさんあったし、舞台の亀岡が丹念に描かれているので聖地系作品としての要素も備えているので、何というか「惜しい」作品だった『ファインダー』。もしふただびこの路線に秋本先生が挑まれるなら、もっとがっつりと濃くて凝縮された「日常」を描かれることを期待します。

2018.05.08

最近のお仕事&ブックレビュー「首都高SPL」第2巻

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ゴールデンウィーク頭の取材だったため、掲載が連休明けとなってしまいましたが、4月29日に品川で開催された『Fate/Grand Order カルデア放送局SP Fate/Apocryphaスペシャル イベント開催記念ステージ』のレポート記事が昨夜アップされました。FGOのイベントも残り5日切っていますが、FGO関連のリアルイベント情報なども載っていますので、よろしければ読んでやってください。

■話題は変わりますが、以前のエントリーでも触れた『湾岸ミッドナイト』シリーズの最新作『首都高SPL』の第2巻が発売されたので、早速購入しました。

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どこか物足りない日々を送っていた42歳バツイチのGT-R専門チューナー・工藤が、前作『銀灰のスピードスター』の主人公でもあるストイックな若きポルシェチューナー・元木との出会いで、再び車への情熱が再燃。かつて自らが手がけたコンプリートR34「K0」を探し出して、再び首都高の走りに挑もうと動き出す……というのが前巻までのエピソード。第2巻では戻ってきたK0を元木との走りに向けて仕上げようとする工藤を軸に、『銀灰のスピードスター』のキーキャラクターでもある石神の再登場、工藤に触発されて広い世界に踏み出そうとする元木らのドラマが展開していく。ここで面白いのが元木のポルシェとのバトルを望む工藤に対して周囲が「もうそんな時代じゃない」と諫めにかかるという、『湾岸ミッドナイト』の系譜の作品らしからぬ展開だ。

『湾岸ミッドナイト』では公道での走りと「悪魔のZ」との公道バトルに取り憑かれた者達のドラマが描かれ、キャラクター達も法に反することは承知の上で走りに魂を燃やし続けてきた。その続編である『C1ランナー』でも首都高バトルがテーマとなってはいたが、社会や人との関わりの中でいかに走りを貫くかというテーマにシフトし、当事者だけでなく多くの人との繋がりや協力があって、初めてバトルが成立するという流れで物語は描かれていた。『湾岸ミッドナイト』ではある種のアウトローでいられた走り屋達が、歳を重ね時代が変わると共に「大人」であることを求められ、そんな経験を糧として若き主人公・ノブを導いていったのが『C1ランナー』だったのだ。メタ的に言うならば、時代に合わせて「走り屋の物語」のリアリティラインを上げていったというとこだろうか。

そして『首都高SPL』は、そのリアリティラインをさらに上げてきた。『銀灰のスピードスター』も『湾岸ミッドナイト』最終章と銘打たれながらも、所謂バトルは描かれずに車と人との関わりがメインとなっていた。そして『首都高SPL』は、今の時代では首都高バトルなど社会的にも許されなくなったという「リアル」を劇中で明言した。それゆえに、かつて走り屋だった工藤は物足りない日々を過ごすことになり、離婚したとはいえ「父親」であり、チューニングショップの「社長」として社員に対して責任を負う立場から、首都高バトルなど許されないことも理解している。それでも元木のポルシェと出会ったことでかつての情熱を取り戻し、許されざる首都高バトルを工藤は望んでしまう。そんな彼と、彼を取り巻く周囲はどう動いていくのか…『首都高SPL』は、かつての走り屋が夢を取り戻そうとする物語になっていくのではないだろうか。

あと個人的に面白かったのは、工藤の離婚した妻がフリー編集者だということが2巻で明かされ、そこが切り口となって語られる「仕事論」パートだ。

「出版の世界において編集だけがホワイトで、それ以外はすべてブルーカラーなのよ」

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「社会は意外と失敗の原因は探さないの。失敗をとがめバツを与えるだけなのよ」

……いろいろな意味でハートにグサグサ突き刺さる……orz

2巻で彼女が車雑誌の編集長になり、娘もアルバイトとして編集部で働き、さらに3巻収録のエピソードではRX-7で首都高デビューもすることになるので、『C1ランナー』ばりの仕事論マンガとしても面白くなりそうな予感がします。

「車」だけでなく「世代論」「仕事論」など多彩な楽しみ方ができる『首都高SPL』。興味のある人は巻数の少ないいまのうちにぜひチェックを。上記のような面に注目する人なら『C1ランナー』全12巻もオススメです。この巻数ならちょうど読みやすいと思いますので。

2018.04.16

最近のお仕事&【ブックレビュー】『男のチャーハン道』

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現在発売中のモノマガジン最新号にて、フィットネス特集「モノマガ人の体再起動!」を中心に12ページほど書かせていただいております。最近は新規仕事の開拓などに追われてスポーツクラブをすっかりさぼっていたのですが、この仕事を期にトレーニング再開。特集内のブックレビューでとりあげた本のトレーニングを実践して、効果があるかどうか試してみたり……結果が出たら報告しますね(^_^;)

■男の一人暮らしなこともあり、食生活は趣味と実益も兼ねて自炊がメインなのですが、そんな生活の参考になりそうな面白い本があったので、購入&読了。

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『男のチャーハン道』(土屋 敦・日経プレミアシリーズ)

「炒め物の基本であるチャーハンすらまともに作れないやつは、料理人失格だ!」

「鍋の中でイジイジかき回してるだけじゃ、本当のチャーハンは出来ないんだよ!」(『美味しんぼ』「直火の威力」より)

今でこそ色々言われがちな『美味しんぼ』だけど、連載序盤に繰り広げられた食の薀蓄の数々が織りなすドラマは、それまでのグルメマンガにはない鮮烈なインパクトに満ちていて、一般世間の食に対する考え方にすら多大な影響を与える革命的なマンガだった。そんな代表的にエピソードのひとつが、チャーハンを取り上げた「直火の威力」だった。パラリとした食感のチャーハンを仕上げるコツは、強力な火力と鍋をあおって飯粒を直火で炙ってよけいな油を飛ばすことだと山岡士郎は語っていたのだけど、それじゃ中華料理店並みの火力が無い家庭用コンロでは美味しいパラパラチャーハンは作れないだろうのか?

この本は『美味しんぼ』の同エピソードにトラウマを背負わされた筆者が、調理法/道具/素材などの様々な要素を徹底的に検証しながら「家庭で作れるパラパラチャーハン」のレシピを完成させるというもの。『美味しんぼ』で語られた火力問題については「実際にチャーハンを作る際にはどれほどの火力=温度があれば必要十分なのか」を計測と調理を重ねて実証。チャーハンを炒めるのは中華鍋以外ではどうなのか? 『ゆるキャン△』で人気のスキレットとかは高温を保てるからチャーハン向きなのでは? さらにネットで話題になった『がらくたストリート』における油を大量に使ったチャーハン調理法を検証してチャーハンに最適な油の量はどのくらいか? そしてチャーハンを作る際に使うご飯は本当に冷やご飯が良いのか? 等々、トライ&エラーの積み重ねで理想のチャーハンレシピを確定させていく過程が、ある意味文字で読むグルメマンガのようなテイストで面白いのだ。

さらに過去の有名なチャーハンレシピを遡っていくことで意外な食文化の歴史が見えてくるのも面白い。そもそも粘度の高い日本の米自体がチャーハンに向かないことや、かつて政府が行っていた米輸入規制がパラパラチャーハンレシピを生み出したのではという考察や、ご飯を溶き卵に絡めて炒めたりする「卵コーティング」技法が90年代になって突然現れた理由の推理など、日本人の食に対する意識の変化がもたらした様々な影響をチャーハンを軸に考察していく部分も、グルメ薀蓄好きには楽しく読めると思う。

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自分もこの本の影響で中華鍋を購入(^_^;) 空焼きなどの準備を終えてから、本のレシピを参考にしたチャーハン作りにチャレンジ。

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とはいえすべてをレシピ通りにしたわけではなく、「卵は黄身のみ使用」とあった部分は白身の処理が面倒だったので全卵の溶き卵を使用するなど自己流に。一方で「中華鍋を使用」「ご飯は炊飯器で5時間ほど保温したものを使用」「ネギは粗みじん切りで仕上げの30秒前に」という部分は取り入れてみました。

レシピに従うのも良いけど、ある程度自炊馴れして自分のスタイルがある人は使えそうな部分を取り込んで自分流チャーハンのレベルアップに活かすという読み方もありかと。パラパラチャーハンが至高と言われがちだけど、ちょっとしっとりめの日本流「焼きめし」が好きな人もいるわけですしね。

誰もが一度は作ったことがあるであろうチャーハンだけに、作るからには美味しく仕上げたいと思うもの。この本は間違いなくその助けとなるし、これから自炊を始めようという人にも最適なテキストとなるはずなので、興味のある人はぜひご一読を。

2018.03.07

「走り」から「生き様」へと変わる『湾岸ミッドナイト』の系譜

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■『湾岸ミッドナイト』シリーズはオリジナルシリーズと『C1ランナー』双方を愛読していたが、それだけに『C1ランナー』完結後にビッグコミックスピリッツで「『湾岸ミッドナイト』最終章」と題されて『銀灰のスピードスター』が始まった時には、正直違和感があった。すぴりスピリッツの大幅なテコ入れともいうべき新連載大量投入のひとつだったこともあり、スピリッツが『湾岸ミッドナイト』人気にすり寄ったのかなというネガティブなイメージもあったし、「走り」へのこだわりが描かれていたオリジナル&C1に比べて展開も地味でしんみりした内容。それゆえにあまりのめりこめず、いつの間にか連載が終わっていたので「やはりスピリッツと『湾岸』は相性が悪いんだろうか」と思ったまま、いつしか『銀灰のスピードスター』は自分の記憶から消えていたのでした。

■そして年が明けてから発売された『首都高SPL』のコミックスを購入。自分の生き様に行き詰まりを感じていた壮年のGT-Rチューナー・工藤が、首都高を駆ける銀灰の空冷ポルシェとの出会いをきっかけに、再び情熱を甦らせていくというストーリーが自分のツボにはまったこともあり、常に手の届くところに置いてヒマな時に読み込む一冊となった。そんな『首都高SPL』には、『銀灰のスピードスター』の主人公・元木と元彼女の美和、そして元木とつるむベテランチューナー・後藤らが主要キャラとして登場し、工藤の物語に様々な形で絡んでくる。そうなってくると、連載時にはあまり興味を持てなかった彼らのストーリーである『銀灰』に興味がわいてきたので、改めて全2巻のコミックスを遡って購入。そして改めて読み返すと連載時とはまったく印象の違う物語として読む事ができたのだ。

■『湾岸ミッドナイト』シリーズを振り返ってみると、走りに囚われた者達の物語としてのオリジナルシリーズから、チューニング雑誌復活にまつわる「仕事論」を軸にした『C1ランナー』と、車をテーマとしながらも「走り」から「生き様」へと物語をシフトさせてきていた。その流れで捉えると『銀灰のスピードスター』は一気に「生き様」へとシフトした作品だといえる。憧れの先輩メカニック・吉村の下で日々の仕事に追われる若きメカニック・元木だったが、吉村の事故死によって寄るべき存在をなくしてしまう。そんな彼が、吉村の残したポルシェ3.6ターボを仕上げることを切っ掛けにして、様々な「大人」達と関わることで自分の生き方を見出していくというの青春譚が『銀灰のスピードスター』の物語だ。ただ首都高を走るだけだった走り屋のノブが、彼を放っておけない大人達と関わることで「走り」と「生き様」の双方で成長していく過程を描いた『C1ランナー』とは、走り屋とメカニック、車の作り手と雑誌の作り手というアプローチこそ違えど、同じ方向を目指した物語だったのだ。

■そうした流れの中で描かれる最新作『首都高SPL』は、『銀灰のスピードスター』の続編ではありながら視点は異なっている。『C1ランナー』で大人達がノブにかつての若き日の自分を重ねて自らの活力にしていったが、主人公はあくまで若きノブだった。だが『首都高SPL』は、そんな若さに惹かれ活力をもらう大人の側を主人公に据えた逆転の物語となっている。そして若きメカニック・元木は工藤に憧れの先輩だった吉村の姿を重ね、『銀灰』で34Rの車としてのポテンシャルに感嘆させられたことが伏線となり、工藤のチューニングした34Rにも興味を抱くなど、両作品は表裏一体の作品となっているのに気付かされる。

『首都高SPL』『銀灰のスピードスター』を作者は『湾岸ミッドナイト』シリーズの最終章と語っているが、むしろ読んだ思わされるのは「最終章」ではなく「新章」ではないかということだ。もし自分のように『銀灰のスピードスター』に乗り切れなかったという人がいたら、まったく新しいシリーズとして読んでみるか、『首都高SPL』から入って、その前日譚として『銀灰のスピードスター』を読んでみるという段階を踏むのがいいかもしれない。車にはあまり興味が無くても「人生の物語」を読んでみたいという人には、こちらの方が面白いのではないだろうか。

2018.02.17

最近のお仕事


■現在発売中のモノマガジンにて、「工具の出番」「バックパック大全」にて、数ページほど記事を担当させていただきました! よろしければ書店でチェックしてください!




■明日は幕張メッセで開催のワンダーフェスティバル2018Winterにて、電撃ホビーウェブの速報取材のお手伝いをしてきます。メーカーブースいくつかの速報記事&写真を担当しますので、明日は下記アドレスよりご確認ください。
http://hobby.dengeki.com/wf/

2018.01.19

最近のお仕事

■仕事を何とか広げたいと思ってる割には、告知などはすっかりTwitterで呟くだけだったので、今年からはこちらでもしっかり告知していきます(^_^;)

■紙媒体では、現在発売中のモノマガジン最新号にて、ハイラックス特集を8ページ&花粉症対策特集を4ページ担当させていただきました。国内市場で復活したハイラックスの魅力を様々な数値データからせまったり、歴代ハイラックスの歴史などについて書かせていただきました。





■あと最近は、イープラスさんの運営しているエンタメ系情報サイト「SPICE」にて、何本か取材レポートなどを書かせてもらっています。よろしければチェックしてみてください。
年末年始は東京ドームシティでウルトラマン体験! 『ウルトラヒーローズEXPO 2018 ニューイヤーフェスティバル IN 東京ドームシティ』
http://spice.eplus.jp/articles/165631

『ガールズ&パンツァー博覧会』で 原画やジオラマ、イベント記念グッズにアクセスせよ!内覧会レポート到着
http://spice.eplus.jp/articles/164613

『ガールズ&パンツァー』の聖地・大洗に13万人『2017年あんこう祭』レポート トークショー詳報&『ガルパン』色に染まる大洗町内をお届け!
http://spice.eplus.jp/articles/161417

こういった撮影込みの取材ものも対応できますので、何かご用命ありましたらお声かけください!

2016.07.15

伝染する「薄暗い記憶」…ホラー漫画家・洋介犬氏の実話怪談集『黒い思ひ出』を読む


■以前に自分が手がけていた企画記事で単行本「誘怪犯」を取り上げたのをきっかけに、雑誌やネットで作品を追っかけさせていただいている、ホラー漫画家の洋介犬先生。
万人が親しみやすいタイプの絵柄で描かれるからこそ際立つ「日常と非日常」「良識と悪意」「正常と異常」の境界線がズレる瞬間の恐怖を、短いページ数で鋭く描いてきた同氏の最新刊が、マンガではなく文章による実話怪談集と聞き、早速購入させていただきました。
■氏の作品はマンガの方も実話怪談的な趣の作品が多いだけに、はたして文章だとその持ち味はどう変わるのか? そんなことを気にしながら43本の怪談を読んでいく…人がふとしたことで思い出してしまった、過去の不可解な記憶が生み出す恐怖を軸に紡がれるエピソードは、得体の知れ無さにゾクリとするものから、ノスタルジックでちょっぴりハートフルなものも。
でもそんなハートフルなものかと思わせておいて、オチで恐怖の彼岸に叩き落とされたり、一番ヤバイのは人間じゃないかとゾワっとさせられたりと、バラエティに富んでいて飽きが来ない。中でも氏の地元である京都にまつわる怪談は、ネタ自体は怖いのに土地柄のせいかまったりしんみりしていたり、落語のようなオチがついたりと、そこだけ経路が違うのも面白かったり。
■先に書いたように、個人的に気になっていたのが、同じ作家さんによる実話怪談でも、マンガと文章ではどんな違いが出てくるのかという点。そして読み終えて感じたのは、マンガが息つく間もなく叩き込まれる切れ味鋭い恐怖というジャブとすれば、この本の怪談はじわじわと絞め技をかけられているような長引く重苦しさとでも例えるべきか。まさに記憶の蓋に閉じ込めたはいいけど、ずっと気になって仕方がない不快な思い出が伝染させられるような感覚だ。
言い方は悪いが、マンガはどれだけ怖かったり不快なネタでも「マンガ(フィクション)だから」と割り切ることができる。でも、現実と虚構の境界線が曖昧な文章による実話怪談では、そう簡単には割り切れない。この作品は洋介犬氏流の恐怖を、マンガという表現のオブラート無しで、濃厚な原液のままぶつけてきたといえるのかもしれない。
■実はこういうスタイルの実話怪談本を読むのは初めてだったのですが、グイグイと読み進められたので、実話怪談入門者には最適な一冊かも。
個人的におすすめなのは「オミヤゲ」「旅行写真」「樹霊視」「侵入社員」「厄舌禍」「白女立つ」あたりです。霊感がないのか、それとも現実には怪異なんてもの自体存在しないのかというぐらいに、その手の事象に縁が無いだけに、やはり人間の業や歪みにまつわる話に心惹かれてしまいます。
そういえば怪異譚を見聞きした人間は、自身も怪異に出会うことになるという…どんなに神に祈ろうと善行に励もうと、何のご加護も授からない現実の世知辛さに打ちのめされ続けている身だけに、せめて怪異にでも出会ってこの世にまだ不思議はあるのだと思いたいもんです。そう思っている人は、この本を読んで薄暗い記憶を自分の心に刷り込んでみるのも悪くないかも。

2016.03.25

小山田いく先生のご冥福をお祈りいたします

■先週の頭に闘病中だった母を看取り、葬儀などの慌ただしさに押し流されながらも何とか納骨まで終えて、ショックと哀しみも和らいできた所でしたが、本日個人的には大変ショッキングな訃報が。

「すくらっぷ・ブック」漫画家小山田いく氏死去

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最近の若い漫画ファンでは知らない人も多いと思いますが、1980年代の脂の乗りきっていた週刊少年チャンピオンにおいて、独特の可愛らしい絵柄と瑞々しい学園青春ストーリーを多数送り出し、多くのファンを魅了した人気作家さんなのです。この一報が流れた後のTwitterを見て、多くの著名人や漫画家さんがこの訃報を取り上げてコメントを残していたことからも、その影響力の大きさはわかると思います。とにかく80年代に少年マンガを読んでいた人なら、知らない人はまずいなかったのではないかと。

■自分も中学1年生の頃に小山田いく先生の「すくらっぷ・ブック」に出会い、自分と同世代の晴ボンやマッキーに心奪われて、少ない小遣いをやりくりしながら少年チャンピオンとコミックスを買い集めるようになりました。それが糸口となった漫画そのものにもはまり、小山田いくネタの投稿目当てにふぁんろーどを購読しはじめ、そこに掲載されていた小山田いくファンクラブ「小山田軍団」の会員募集を目にして、同人誌作りに目覚めたり、同好の友人達と交流するようになり、出版業界で仕事をするようになり……ある意味小山田いく先生とその作品に出会ったからこそ、今の自分があると言っても過言ではありません。自分の人生における心の師匠とも言うべき存在でした。それだけに、59歳という早過ぎる死が本当に悲しいです。

■改めて小山田いく先生の作品を振り返ってみると、単なる青春物にとどまらない先進性があったことに気づかされます。

・主人公達のクラス全員30数名のキャラクターがきっちりと設定され(小山田先生の中学時代のクラスメートがモデル)、そんなクラスメート達にもスポットをあてることで繋がり重なっていく人間関係が織りなす学園群像劇。
・先生ご自身が住まわれていた長野県小諸市を舞台とし、実在する土地の風景が物語のリアリティを深めていく聖地巡礼要素。
・同時期に「バラの進様」「るんるんカンパニー」を連載していたとり・みきをはじめ、同期の連載陣と作中に楽屋落ちネタを織り交ぜてギャグにしていくクロスオーバー要素(回数こそ少ないが、あの手塚治虫まで絡んできたことも)。

今の漫画・アニメなどにも受け継がれているこれらの手法は、80年代前半にはほとんど見られなかったもの。こういった手法の斬新さがあったからこそ、当時中学生だった自分が「この漫画は何かが違う」と感じとり、小山田いく作品を追い続けていくことになったのだと思います。

■漫画編集者になったからには、いつかは小山田先生に原稿依頼をしてみたい……そんな夢を密かに秘めていましたが、それもとうとう叶わぬ夢となってしまいました。でも、今の自分を形作ってくれた多彩な作品に出会わせてくれた事を、今でも感謝しております。心よりご冥福をお祈りいたします。

■小山田いく先生の作品は現在だと復刊ドットコムで選集を購入可能ですので、興味のある人はぜひ読んでみて下さい。おすすめはやはり最初の連載にして代表作の「すくらっぷ・ブック」です。

2016.03.24

「俺達の時代」のクリエイターが語る「魂の直言」に震えろ-『世界を変えるアニメの作り方』(岸誠二・上江洲誠)

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『瀬戸の花嫁』『天体戦士サンレッド』『蒼き鋼のアルペジオ -アルス・ノヴァ-』『結城友奈は勇者である』等々、様々な人気作品を世に送り出すアニメ監督・岸誠二氏と、脚本家・上江洲誠氏。その両者がオトナアニメ誌上に4年以上に渡って連載してきた対談をメインに、新たな撮り下ろしインタビューや対談、二人をよく知るアニメスタッフやプロデューサーの証言をまとめたのが、3月28日に洋泉社より発売される『世界を変えるアニメの作り方』です。自分もこの本では音響監督・飯田里樹氏、美術監督・宮越歩氏、フライングドッグのプロデューサー・南健氏のインタビューページの構成を手伝わせていただいた関係で、見本誌を頂き本日読了。少しでも宣伝になれば幸いという事で、ネタバレにならない範囲で書評レビューをさせていただきます。

■上記に作品以外にも様々な作品を手がけている岸・上江洲コンビ。そのジャンルはコメディからシリアス、ゲーム原作からオリジナルと実にバラエティに富んでいるが、そのためか「作家性」と呼ぶべき各作品に共通するテーマは見出し難い。だが、この本を読めばそういった括りでこの二人の作品を捉えるのは間違いだとわかるばずだ。アニメに限らず、多くのクリエイターが「作品」そのもので自己表現を試みているのだとすれば、岸・上江洲コンビは「面白い作品を作る」という目的と志、そして行為そのもので自己表現をしているクリエイターなのだ。
『釣りキチ三平』の矢口高雄が、手塚治虫との出会いと傾倒をきっかけに自らも漫画家を目指す道程を描いた自伝コミック『ボクの手塚治虫』の中で、矢口高雄は手塚治虫なら「漫画とは?」との問いにこう答えただろうと描いている。


「それは「おもしろいこと」の一語に尽きるさ。

「おもしろさ」こそが唯一無二の使命さ!!」


岸・上江洲コンビの作品におけるテーマを言い表すならば、まさにこの言葉なのではないだろうか。

■新たなインタビューの中では、両者が監督・脚本家へと至る半生も語られている。それぞれに波乱の学生時代を過ごしながらも、その中で漫画・アニメ・ゲームにはまり、様々な出会いやチャンスに食らいつきながら作り手側の世界へと飛び込む二人に共通しているのは「ファンの目線を失わない」という点だ。
萌えアニメやゲーム原作アニメの黎明期には、そういうジャンルや原作をよく知らない古株クリエイター達が、従来のアニメの方法論のままに作った微妙な作品も少なくなかった。そして、そんな作品にガッカリさせられるファンの側だった岸・上江洲コンビや、彼らと共に作品作りに関わっていく同世代のスタッフ達は「そういうのをわかっている俺達が、ファンがガッカリしないアニメを作ろう」と決意を固めていく流れが、この本のあちこちで触れられている。それは単にファンに媚びるという類のものではない。「どうすればファンは喜んでくれるか」を念頭に置いて作品を練り込み、それを実現する為の制作体制を整え、プロモーションや情報公開のコントロールにまで気を配っていく。さらに若い世代の子達が共感し、その心に届くアニメを作るために、今の子供達のリアルを徹底的な取材・リサーチで取り込んでいく。自分達と同じ目線で、自分達が見たかった作品を作る両氏は、「俺達の時代」を体現したクリエイターなのだ。

面白い作品を創る事への努力は惜しまず、そうすることで自分達も作品作りを面白く楽しむ…そんな岸・上江洲コンビのスタンスと取り組みについて語られる部分は、各作品本編を見返す際に新たな発見をもたらしてくれるはずだ。

■そして、この本のもう一つの見所が岸・上江洲コンビという「人間の面白さ」だ。特にスタッフやプロデューサー、そして上江洲氏によって遠慮なく語られる岸監督像はかなりひどい部分もあるが、それでも「面白い作品を作る」ことにひたすら力を注ぐ岸監督に惹かれて、共に作品作りに取り組む様子が語られている。パワフルな人間力で周囲を巻き込み、文句を言いながらも力を貸したいと思わせてしまうその様は、まるで『サラリーマン金太郎』等の本宮ひろ志作品の主人公の如し。そして、考えるよりまず動き、色々な人とどんどん関わっていくことで道は開けるという、人生指南の一面もこの本には秘められている。両氏どちらもそのまま見習うにはあまりにハードな生き様だけど、生きていく上での壁にぶつかった時に、それを乗り越えるためのヒントにはなるのではないだろうか。

■よくある作品論・クリエイター論に留まらず、作品のファンなら新たな知識や視点を得られる副読本に、アニメ業界に興味がある人には痛快なノンフィクションに、そして自分を取り巻く様々な状況に悩んでいる人には、それを乗り越えるカンフル剤にと、様々な楽しみ方ができる本となっています。語り口が軽妙なので、さくさく読んで楽しめるのもポイント高いです。ぜひ書店で見かけたら手に取ってみて下さい。

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