公開中の映画雑感・アニメ編
■大仕事をいくつか片付けた反動もあってか、先週から今週にかけてやたらと映画を見に行くことに。良作・話題作が目白押しだったこともあるけれど、ツイッターの方ではつぶやき切れなかったことも含めて、感想をメモ代わりにいくつかまとめます。
■『マイマイ新子と千年の魔法』
まったく宣伝されていないせいか、上映がどんどん縮小されつつあるようなので、アニメファンなら今のうちにぜひとも見てきてほしい一本。『マクロスF』をリピートして見に行く時間があるなら、そのうちの一回を割いてでも見てほしい!(別に『マクロスF』がダメとかいう意味ではなく。自分も見に行ったし)
それにしても、この映画を語るのは思った以上に難しいです。どこが良かったかを説明しようと思うと、どうがんばってもネタバレにならざるを得ないというぐらい、無駄なシーンが1つもない密度の濃さなんですわ。
終始子どもたちの目線で描かれていく子ども時代の楽しくもまぶしい毎日と、それと同時にフレームの外で進行していく「大人たちの事情」。そして、そんな大人の世界は時に容赦なく子どもたちの時間を……新子と貴伊子が心の中で育む「千年の魔法」さえも消し去ろうとする。一見すると『となりのトトロ』的なノスタルジーをメインに据えた作品かと思いきや、ファンタジー要素は極力排されていて、大人の世界や田舎のネガティブな部分もリアルに描き込み、あの時代の子どもの日々をとことんつきつめて描いた作品なのだ。
こう書くと辛気くさい作品のように思えるけど、そんなことはまったくない。キャラクターはやわらかなタッチで何ともかわいらしいし、新子と転校したばかりで田舎になじめない貴伊子が、おそるおそる距離を測りながら相手に近づこうとする様&そんな2人を一気に打ち解けさせることになる珍事件(公式サイトで6分間のムービーで観ることができます)、そこから芽生えるロリ百合テイストっぽいふたりの仲良しぶりなどなど、きめ細かな作画で描かれるヒロイン2人を見るだけでも料金を払う価値はあるかと。
こういう萌え系的な評価があまり合う作品とはいえないのだけど、それをきっかけにしてでも観ていただければと。何かもらったわけでもないのに、こうしてプッシュしたくなるというか、あまりに製作側が宣伝しなさ過ぎるので勝手連的に応援したくなる、そんな隠れた大傑作です。本当に1人でも多くの人に見てほしいですわ。公式サイトで公開されている本編の一部を観て、何かくるものがあれば、絶対に楽しめるはずですから。
■『東のエデン 劇場版Ⅰ The King of Eden』
作品の聖地ともいえる豊洲ららぽーと内のユナイテッドシネマ豊洲で初日に観てきましたが、さすがにえらい盛り上がりっぷりでした。劇中で滝沢の部屋となっていた劇場内カフェで、スペシャルドリンクを飲みながら「ああ、あそこから2万人の全裸ニートが襲来したんだな……」と想いを馳せたりしつつ、19時の回を鑑賞(以前の回はいずれも大混雑で良い席とれなかったので)。
今回の劇場版二部作に関しては「こんな形じゃなく、テレビで2クールやってすべてを描くべきじゃないか」という意見も耳にしたけど、実際に観てみるとこの形式は正解だったと思いましたわ。
実際のTV終了から劇場公開までの約半年のタイムラグが、劇中でのタイムラグ(TV最終回の事件→劇場版)とほぼ同等ということで得られるシンクロ感が絶妙だったし(半年ぶりに滝沢と話せて狂喜するジュイスのハイテンションぶりは、観ている客の気持ちを代弁していたのではないかと)、各キャラクター(滝沢、東のエデンの面々、生き残っているセレソンたち、ジュイス)の思惑と行動がニューヨークと日本でシンクロしながら同時進行していくサスペンスストーリーは、30分1話のテレビアニメ形式では描けなかっただろうし。映画じゃなければTVスペシャルという形でもいいから、このストーリーには90分一気に見せるスタイルが必要だったんですわ。
詳しい内容に触れるのはネタバレになるから避けますが、テレビ同様に散りばめられた謎や伏線の数々、戦後60年を皮肉をこめて総括するような物部と辻の「日本を救うアイデア」、そしてテレビ以上に萌えるバリエーション展開を見せるジュイスたち(やはり『東のエデン』のヒロインはジュイスだと実感しましたw)と、待った甲斐のある内容でしたわ。劇場版Ⅱの公開が3月に延びてしまったのは残念だけど、その分グレードアップするなら全然OKかと。ていうか、当初は60分×2本構成だったという方がビックリですわ。それじゃ全然ボリューム足りないだろうと。
■『マクロスF 虚空歌姫(イツワリノウタヒメ)』
実はテレビシリーズはあまりのめり込めなくて(ランカの扱いが悪かった&シェリルがあまり好きなタイプのキャラじゃなかったので)、マトモに観ていなかったのですが、今回の劇場版は個人的に引っかかっていたりうざかった部分がすっきりとまとめられていたので、最後まで楽しめましたわ。特にランカが最初からアルトのガールフレンドっぽいポジションだったのが俺的には良かったですw あとこっちのシェリルなら好きになれますわ(何様だ)。
まあ、ドラマを描くと言うよりも、歌とビジュアルと戦闘シーンのテンションで最後まで押し切ってる感が強かったのは否めませんが、それでも気持ちよく映像を楽しめるお祭りムービーとしては合格点かと。一応オチも付いて、完結編までストレスが溜まるということも無さそうですし。
とりあえず、どの映画も面白くて当たりでしたので、興味のある方はぜひとも劇場に足を運んで観てほしいです。長くなったので実写系編は明日にでも。
■『マイマイ新子と千年の魔法』
まったく宣伝されていないせいか、上映がどんどん縮小されつつあるようなので、アニメファンなら今のうちにぜひとも見てきてほしい一本。『マクロスF』をリピートして見に行く時間があるなら、そのうちの一回を割いてでも見てほしい!(別に『マクロスF』がダメとかいう意味ではなく。自分も見に行ったし)
それにしても、この映画を語るのは思った以上に難しいです。どこが良かったかを説明しようと思うと、どうがんばってもネタバレにならざるを得ないというぐらい、無駄なシーンが1つもない密度の濃さなんですわ。
終始子どもたちの目線で描かれていく子ども時代の楽しくもまぶしい毎日と、それと同時にフレームの外で進行していく「大人たちの事情」。そして、そんな大人の世界は時に容赦なく子どもたちの時間を……新子と貴伊子が心の中で育む「千年の魔法」さえも消し去ろうとする。一見すると『となりのトトロ』的なノスタルジーをメインに据えた作品かと思いきや、ファンタジー要素は極力排されていて、大人の世界や田舎のネガティブな部分もリアルに描き込み、あの時代の子どもの日々をとことんつきつめて描いた作品なのだ。
こう書くと辛気くさい作品のように思えるけど、そんなことはまったくない。キャラクターはやわらかなタッチで何ともかわいらしいし、新子と転校したばかりで田舎になじめない貴伊子が、おそるおそる距離を測りながら相手に近づこうとする様&そんな2人を一気に打ち解けさせることになる珍事件(公式サイトで6分間のムービーで観ることができます)、そこから芽生えるロリ百合テイストっぽいふたりの仲良しぶりなどなど、きめ細かな作画で描かれるヒロイン2人を見るだけでも料金を払う価値はあるかと。
こういう萌え系的な評価があまり合う作品とはいえないのだけど、それをきっかけにしてでも観ていただければと。何かもらったわけでもないのに、こうしてプッシュしたくなるというか、あまりに製作側が宣伝しなさ過ぎるので勝手連的に応援したくなる、そんな隠れた大傑作です。本当に1人でも多くの人に見てほしいですわ。公式サイトで公開されている本編の一部を観て、何かくるものがあれば、絶対に楽しめるはずですから。
■『東のエデン 劇場版Ⅰ The King of Eden』
作品の聖地ともいえる豊洲ららぽーと内のユナイテッドシネマ豊洲で初日に観てきましたが、さすがにえらい盛り上がりっぷりでした。劇中で滝沢の部屋となっていた劇場内カフェで、スペシャルドリンクを飲みながら「ああ、あそこから2万人の全裸ニートが襲来したんだな……」と想いを馳せたりしつつ、19時の回を鑑賞(以前の回はいずれも大混雑で良い席とれなかったので)。
今回の劇場版二部作に関しては「こんな形じゃなく、テレビで2クールやってすべてを描くべきじゃないか」という意見も耳にしたけど、実際に観てみるとこの形式は正解だったと思いましたわ。
実際のTV終了から劇場公開までの約半年のタイムラグが、劇中でのタイムラグ(TV最終回の事件→劇場版)とほぼ同等ということで得られるシンクロ感が絶妙だったし(半年ぶりに滝沢と話せて狂喜するジュイスのハイテンションぶりは、観ている客の気持ちを代弁していたのではないかと)、各キャラクター(滝沢、東のエデンの面々、生き残っているセレソンたち、ジュイス)の思惑と行動がニューヨークと日本でシンクロしながら同時進行していくサスペンスストーリーは、30分1話のテレビアニメ形式では描けなかっただろうし。映画じゃなければTVスペシャルという形でもいいから、このストーリーには90分一気に見せるスタイルが必要だったんですわ。
詳しい内容に触れるのはネタバレになるから避けますが、テレビ同様に散りばめられた謎や伏線の数々、戦後60年を皮肉をこめて総括するような物部と辻の「日本を救うアイデア」、そしてテレビ以上に萌えるバリエーション展開を見せるジュイスたち(やはり『東のエデン』のヒロインはジュイスだと実感しましたw)と、待った甲斐のある内容でしたわ。劇場版Ⅱの公開が3月に延びてしまったのは残念だけど、その分グレードアップするなら全然OKかと。ていうか、当初は60分×2本構成だったという方がビックリですわ。それじゃ全然ボリューム足りないだろうと。
■『マクロスF 虚空歌姫(イツワリノウタヒメ)』
実はテレビシリーズはあまりのめり込めなくて(ランカの扱いが悪かった&シェリルがあまり好きなタイプのキャラじゃなかったので)、マトモに観ていなかったのですが、今回の劇場版は個人的に引っかかっていたりうざかった部分がすっきりとまとめられていたので、最後まで楽しめましたわ。特にランカが最初からアルトのガールフレンドっぽいポジションだったのが俺的には良かったですw あとこっちのシェリルなら好きになれますわ(何様だ)。
まあ、ドラマを描くと言うよりも、歌とビジュアルと戦闘シーンのテンションで最後まで押し切ってる感が強かったのは否めませんが、それでも気持ちよく映像を楽しめるお祭りムービーとしては合格点かと。一応オチも付いて、完結編までストレスが溜まるということも無さそうですし。
とりあえず、どの映画も面白くて当たりでしたので、興味のある方はぜひとも劇場に足を運んで観てほしいです。長くなったので実写系編は明日にでも。
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