「いい規格=必ず売れる・普及する」なら誰も苦労しないんだよね……
■せっかく次世代DVD戦争に勝利したはいいけど、爆発的普及を則すようなキラータイトルが出てこなかったり、世界的な景気後退で消費者の財布のひもが締まったりで、普及スピードが思ったより上がらないブルーレイ。その状況を打開するには何が必要かというのを、AV界の重鎮・麻倉怜士が語られているんですが……何かAVマニアと一般消費者層には大きな溝があるんだなというのを実感するような記事だったり。世の中のどれだけの人がホームシアターをばっちり整えてオーディオ&ビジュアルを日々堪能しているんだと思っているんだろうか……。
■「BDは人生を変える」という感覚自体が、正直一般層には響かないと思うんですよ。普通に見ている分には地デジで十分綺麗だし、BSデジタルとかで映画やドラマを見ていたら十分ハイビジョンの恩恵を堪能できてしまうし。DVDとBDを比べたら、確かに画質的にはBDの圧勝だけど、BDと地デジ/BSデジタルを比べた場合、オタクやAVマニアぐらいしか実感できない程度の差しかない。
海賊版業者が「一般人にはその差がわからない」としてAVCHD録画の海賊版をBDとして売っていたなんてニュースも聞いたけど、行為の是非はともかくこの海賊版業者の方がハイビジョンのことをよく捉えているなと思った。人間の目の認識力には自ずと限界があるのだから、画質も高いレベルでの臨界を超えてしまったら、それ以上の差なんてわからなくなってしまうのだ。次世代DVD戦争が長引いた理由の一つも、少なくとも画質の面ではBDとHD DVDの優劣が一般消費者にはわかりにくかった(=どっちも同じぐらい綺麗)ことにもあったのだと思うし。
■結局の所、すべては「どれたけ価格を下げられるか」にかかっているんじゃないだろうか。いまの普及帯DVD/HDDレコーダーの価格までBDが降りてこないと、爆発的な伸びはないだろうし、BDソフト&メディアも今以上に実売価格が下がらないと、DVDじゃなくてBDを買う&録画した番組をBDで残すという習慣をつけられないし。マニアはコストパフォーマンスを度外視してでも質にこだわるけど、一般層はその逆が多数派という現状を、BD陣営メーカーはどう捉えているのか……利益度外視して、大衆化路線へと舵を切れればいいのだろうけど、この先の見えない不況下ではそれも難しいのか。
■東芝がBD参入をしないのを「意地を張ってるだけ」みたいに捉えているAVマニアは多いみたいだけど、一刻も早くHD DVDの傷を癒し、半導体市場にも大きな影響を与えている現在の不況を乗り切らなければならない東芝に、BD普及のためにさらなる血を流すという選択肢は無いでしょう。以前のエントリーでも書いたけど、東芝がBDに参入するのは会社自体の体力回復&BDの普及度合いのアップというふたつのタイミングがそろってからでないと無理ではないかと。奇しくも麻倉氏が記事中で語っているように「BD搭載RDシリーズ」のニーズが未だに高いのだから、よけいに焦って投入する必要がないという経営的判断もあるわけで。オタクは「俺たちのニーズに応えるのが企業の義務だ」ぐらいに思っている悪い傾向があるけど、企業には企業の都合があるってことも考えないと。
そりゃ、出してくれるなら俺も絶対欲しいですけどね>「BD搭載RDシリーズ」 DIGAの微妙な編集/ダビング機能にいらついている身としては余計に。
■「BDは人生を変える」という感覚自体が、正直一般層には響かないと思うんですよ。普通に見ている分には地デジで十分綺麗だし、BSデジタルとかで映画やドラマを見ていたら十分ハイビジョンの恩恵を堪能できてしまうし。DVDとBDを比べたら、確かに画質的にはBDの圧勝だけど、BDと地デジ/BSデジタルを比べた場合、オタクやAVマニアぐらいしか実感できない程度の差しかない。
海賊版業者が「一般人にはその差がわからない」としてAVCHD録画の海賊版をBDとして売っていたなんてニュースも聞いたけど、行為の是非はともかくこの海賊版業者の方がハイビジョンのことをよく捉えているなと思った。人間の目の認識力には自ずと限界があるのだから、画質も高いレベルでの臨界を超えてしまったら、それ以上の差なんてわからなくなってしまうのだ。次世代DVD戦争が長引いた理由の一つも、少なくとも画質の面ではBDとHD DVDの優劣が一般消費者にはわかりにくかった(=どっちも同じぐらい綺麗)ことにもあったのだと思うし。
■結局の所、すべては「どれたけ価格を下げられるか」にかかっているんじゃないだろうか。いまの普及帯DVD/HDDレコーダーの価格までBDが降りてこないと、爆発的な伸びはないだろうし、BDソフト&メディアも今以上に実売価格が下がらないと、DVDじゃなくてBDを買う&録画した番組をBDで残すという習慣をつけられないし。マニアはコストパフォーマンスを度外視してでも質にこだわるけど、一般層はその逆が多数派という現状を、BD陣営メーカーはどう捉えているのか……利益度外視して、大衆化路線へと舵を切れればいいのだろうけど、この先の見えない不況下ではそれも難しいのか。
■東芝がBD参入をしないのを「意地を張ってるだけ」みたいに捉えているAVマニアは多いみたいだけど、一刻も早くHD DVDの傷を癒し、半導体市場にも大きな影響を与えている現在の不況を乗り切らなければならない東芝に、BD普及のためにさらなる血を流すという選択肢は無いでしょう。以前のエントリーでも書いたけど、東芝がBDに参入するのは会社自体の体力回復&BDの普及度合いのアップというふたつのタイミングがそろってからでないと無理ではないかと。奇しくも麻倉氏が記事中で語っているように「BD搭載RDシリーズ」のニーズが未だに高いのだから、よけいに焦って投入する必要がないという経営的判断もあるわけで。オタクは「俺たちのニーズに応えるのが企業の義務だ」ぐらいに思っている悪い傾向があるけど、企業には企業の都合があるってことも考えないと。
そりゃ、出してくれるなら俺も絶対欲しいですけどね>「BD搭載RDシリーズ」 DIGAの微妙な編集/ダビング機能にいらついている身としては余計に。
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