なにげに今期一番楽しみなアニメは『魍魎の匣』だったりする

■それにつけても、女子中学生コンビよりも美少女なあっちゃん（中禅寺敦子）は色々意味でけしからんなｗ

■始まる前はCLAMP原案のキャラクターデザインやら、何よりもこの原作をアニメでどこまでやれるのかという不安感がぬぐえなかったわけですが、よもやここまでがんばって京極堂シリーズに見えるアニメに仕上げてくるとは思わなかったですわ。これは本当にうれしい誤算というか。

■話の流れ自体は驚くぐらい原作に忠実なのに、物語の発端となる加菜子と頼子のなれそめを一話丸々使って「中二病美少女ふたりが繰り広げる暗黒百合ストーリー」に仕立てたり、事件がいよいよ動き出す第４話は昭和二十年代風俗を織り交ぜつつ、放送コードギリギリのレベルでバラバラ殺人事件を描写するなど、毎回挑戦的な映像で原作に挑むスタッフの本気度が画面からビンビンに伝わってくるんですよね。

■実況スレなどを見ていると、原作未読の人が「話がわからない」という感想を抱いている人が多い様子。でも、そのわからないところを考えを巡らせて楽しむのがミステリ物なわけで。先日の第四話じゃ、事件の真相へと繋がるかなりの数の断片が、アニメならではのビジュアルや演出で提示されているので、それらをベースに考えを巡らせれば「いったい何が起こっているのか」は予想がつくようになってますし。「何故そうなったのか？」という動機まではまだわからないにしても、ここらへんは「アニメスタッフ親切だな～」と思いましたわ。

■原作既読でも「あのシーンやキャラをこう描くのか！」という驚きを楽しめる、アニメ版『魍魎の匣』。もっかの期待は、頼子がたどる運命をいったいどんな風に描くのか……第四話を見る限りでは、かなりすごいことになりそうな気がするんですが（ある意味、このシーンがあるがゆえに『魍魎』の映像化は無理なのではと思ってたし）