『オタクは既に死んでいる』への周回遅れの反応こそが「オタクの死」の証明かも
■元オタキングこと岡田斗司夫氏が、先日新潮新書から出した新刊『オタクはすでに死んでいる』……内容はほとんど2年前にイベント&同人誌で語られた「オタク イズデッド」そのまんまだったので、両方体験&読了済みの自分としては「ああ、「いつデブ」が大ヒットしてるから、新潮社も岡田さんで新刊出したかったんだろうなあ。でも、岡田さんのことだから昨今の最新事情とかを織り込んだりはしていないっぽいなあ」と、書店で流し読みしてスルーしてたんですが。
■でも、オタク系ブログとか見てると「ライトオタクバッシングか?」「自称オタキングの逃亡だ!」と今になって騒いだり怒ったりしている人が多いのにビックリするやら「周回遅れすぎだろ!」とあきれるやら(逃亡ではなく、見限ったという方が正しいと思いますが。男性向けダイエットという金脈を掘り当て、『徹子の部屋』に呼ばれるまでになった氏にとっては、無理をしてまでオタクに軸足を置く必要はなくなったということなのだから)。
目に触れる機会の多さで言ったら新書>>>>コミケ頒布の同人誌>>>>ロフトプラスワンのイベントだから仕方ないとは思うけど、それでも当時ネットじゃけっこう騒がれた(それがちゃんとイベントのメッセージを捉えていたかどうかはともかく)「オタク イズ デッド」が、たった2年ほどで風化しちゃってるって事自体が「オタクの死(オタクの定義の大きな変化)」の証明なのかもしれないなと。
■そして我が身を振り返ってみると、コミケで「オタク イズデッド」に対する反論アンサー本を出したときのように「オタクにだってまだ望みがある」的な反発心は、すでに薄れてしまっているかも。秋葉原を訪れるのも平日の買い物程度で、最近話題になっている歩行者天国の無法化を避けるために休日は近付かなくなってしまった自分にとって、ネットやオタク界隈での「アキバはオタクの聖地」という捉え方に、リアリティを持てなくなってしまっているし。
逆に言えば、アキバや日本橋といった土地が「自分の中のオタクにとって、どれだけ聖地たりえてるか」かが、自身のオタク度を測るリトマス試験紙となるかも。そういう意味では、自分も『オタクはすでに死んでいる』派の人間になっちゃったんだなと。
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Comments
>「自称オタキングの逃亡だ!」
はじめまして、その記事を書いた者です。
同人誌版はOKだけど、新書版での加筆部分を読んでカッとなった、という意味合いで書いたつもりでした。ブログの定期読者以外には、不親切な書き方だったと反省してます(こんなに読まれるとは思いもしなかったもので…)。
ちなみに、石黒さんの同人誌も毎回楽しく読ませて頂いています。
Posted by: bono | 2008.05.09 at 10:07 AM
>bonoさん
コメントどうもありがとうございました。改めて取り上げるほどのことが加筆されていたのでしたら、そういう反応もありですね。こちらこそ申し訳ありませんでした。夏コミも同人誌がんばります(^_^;)
オタク大賞などで幾度か岡田氏とはご一緒しましたが、けっこう前から現在進行形のオタク事情からは遠ざかっている人という印象があるので、あまり怒ってもムダかなという気分が個人的にはありますので。「対世間」という意味での身の処し方などは参考にすべき点は多いと思うんですけどね。
Posted by: 石黒直樹 | 2008.05.09 at 05:44 PM
>あまり怒ってもムダかなという気分
現状分析に関しては、全く同感です。
ただ、今回の本の加筆部分は、現在の話ではありません。岡田氏がリアルタイムで接したはずの「過去」への言及までおかしくなってきたので、違和感を表明したかったのです。(ブログに続きを書きました)
http://xn--owt429bnip.net/2008/05/otaking2.php
折り悪く、『痛いニュース』等での条件反射的な反論と同時期に読まれてしまったため、「怒っている人がいる」という共通項でくくられてしまい、真意が伝えられなかった、身内向けのあまりにも説明不足な書き方で、まずかった、と反省するばかりです。
Posted by: bono | 2008.05.10 at 02:34 PM
読んでないけど一言に要約してみる。
「近頃の若いモンは」
Posted by: 怪奇まんぼう男 | 2008.05.10 at 07:43 PM