今春アニメ最後の大物『電脳コイル』
周囲の業界関係者などから「これはすごいよ」という噂だけは聞かされていた、NHK教育の新番組『電脳コイル』(NHK教育・毎週土曜日18時30分~/第1話再放送・5月18日(金) 午後7:18~)。実際にどれほどのものかと第1話を見たのですが……
何というか、見ていて引き込まれたというか圧倒されたですよ。特に心惹かれたのが、『攻殻機動隊』ばりの生活へのネットワークの溶け込み具合を、本当に何気ない日常レベルで描いていて、この作品世界が「何か違う」ってことを絵でわからせちゃってる点。しかも子どもがごく普通に使っているのを見せることで、その浸透レベルを説明抜きに感じさせるあたりの手際が本当にすごいなあと。こんなの見せられてしまうと、もう攻殻の電脳描写が「さあ、サイバーでございます」感出まくりの、気恥ずかしいものに思えてきますわ(^_^;)。むろん、アレはアレでかっこよくて好きですが。
でも、こういう見せ方に対して「話がわからなくてつまらない」「説明不足で不親切」っていう批判もあったりするのには、色々と考えさせられる点も。唐沢俊一×岡田斗司夫の『オタク論!』の収録されている「感性格差社会」という章で触れられているのですが、受け手側の理解力が著しく低くなっているんですよね。マンガやアニメに限らず、ハリウッド映画などでもこういう傾向がどんどん強まってきているらしいですけど、この傾向がどんどん強まっていったら、どうなってしまうんだろうか……。
あと、あちこちの感想とかでも指摘されていますが……作画がそこはかとなくエロいなあと(笑)。 特に腰とか足のラインや動きがなんともたまらんですよ。直接的なエロじゃなく、学校で同級生の子の色っぽい一瞬を見て感じるドキドキ感というか(目を小さめに描いたリアル風味の絵が、それをさらに際だてます)。
所謂萌えキャラ文脈とは異なる絵柄なので、実況スレで「キャラがブス」とか言ってる人もいたけど、「お前は何もわかっていない!」と説教してやりたい気。でも、よくよく考えると色々な意味で業が深くないとこのデザインの良さはわからないかも知れない……というか、わからない方がある意味幸せな部分も(^_^;)
玉石混淆な今期アニメのラストを飾るだけあって、クオリティも話の雰囲気も一級品。今後が期待できる力作なので、未見の人はぜひとも18日の再放送からチェックしはじめてほしいですわ。
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