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IKEA古民家イベント

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    11月6~9日に、上野桜木町の古民家・市田邸でおこなわれた、IKEA新三郷オープン記念イベントと、その後に歩いた不忍池界隈の写真です。 イベントは和の家にどうIKEAの北欧デザイン家具を組み合わせるのかを見せてくれた、なかなか面白いイベントでした。

『けいおん!』聖地巡り・その1 豊郷への道のり

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    9/2~3と滋賀と京都の『けいおん!』ゆかりの場所を巡ってきた記録です。 まずは校舎のモデルになった豊郷小学校・旧校舎のある滋賀県豊郷町へ向かう道すがらの色々をば。

『けいおん!』聖地巡り・その2 豊郷小学校・旧校舎

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    9/2~3と滋賀と京都の『けいおん!』ゆかりの場所を巡ってきた記録です。 続いてはアニメの再現度がよくわかる実際の豊郷小学校・旧校舎を。

『けいおん!』聖地巡り・その3 けいおん!inリアル

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    9/2~3と滋賀と京都の『けいおん!』ゆかりの場所を巡ってきた記録です。 こちらは旧校舎に開設された観光案内所を彩るファンの持ち寄ったグッズや「トンちゃんパン」「巡礼記念キーホルダー」などの記念グッズ、せっかくなのでドールを持ち込んで撮ってみた写真など色々ですw

『けいおん!』聖地巡り・その4 京都市内あちこち

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    9/2~3にかけて滋賀・京都の『けいおん!』にちなんだ場所を巡った旅の記録です。こちらは9/3に京都市内のあちこちを見て回った時の写真で、『けいおん!』だけでなく『四畳半神話体系』『ネイチャージモン』も混じったりしてますw

らきすたの街・鷲宮 20081109

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    ロングドライブの練習がてら、地元より来るまで40分ほどの埼玉県・鷲宮町に行ってきました。そこで撮った写真を色々と。

2016.08.03

コミックマーケット90・3日目に参加します

■7月末に何とか新刊の入稿も終わり、今年の夏コミにも新刊を用意して参加できることとなりました。いつもだったら、新刊製作中に飛び込み仕事があったりしてヒーヒー言わされるのが常だったのですが、今年はそんなこともなく同人誌に集中できたっていうのは、喜ぶべきか悲しむべきか……お仕事はいつでも募集中ですので、何かありましたらいつでもお声かけ下さい(^_^;)。

■それはともかく、今回のコミックマーケット90参加情報は以下の通りです。

コミックマーケット90

3日目・8月14日(日曜日)東地区 ポー42a

私立歯車高校

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・新刊

「アンチョビあたためますか 大洗グルメ制覇の旅二周目」

B5・32ページ

頒布価格 300円

・既刊「アンチョビあたためますか」「大洗巡の備忘録」も用意しております。

■今回の新刊は昨年夏コミで出した「アンチョビあたためますか」の続編となります。今回もアンチョビ、ペパロニ、カルパッチョの三名が「Famiglia di porco(豚一家)」を名乗って、大洗のうまいものを食べまくるという、大泉洋の人気テレビ番組「おにぎりあたためますか」的なノリの食べ歩き本となっております。

今回は大洗イタリアンの名店・古橋亭のディナーコースの他、知波単の福田POPの「せんな里」さんや、アンツィオVS大学選抜としてルミPOPの「沖苑」、アズミPOPの「しちりん」、メグミPOPの「七輪」の各店の実際に堪能させていただいた美味い物の数々を取り上げさせていただきました。これから大洗へ足を運んで、美味しい食事を楽しみたいという人の参考になれば幸いです。

コミケWebカタログの方に内容の一部を読める見本誌データをアップしてあります。あとこちらでも見本PDFデータをアップしましたので、興味のある方はチェックしてみてください。後者の方はココログのアップロード容量制限に合わせるため、画像が少々劣化していますがご容赦下さい(いいかげん1ファイルあたり1メガ制限撤廃してほしいものです)。実際の方はちゃんと綺麗な画像と写真になっていますので。

■本当はもっと色々な店を取り上げたり、6月に行われた秋山殿とさおりんの誕生日イベントレポートも入れたかったのですが、ページ数の兼ね合いで断念。そこらは冬の本に回す感じでしょうか。しかし「オトナアニメ」の方がなかなか続きが出ないために、ネタばかりがどんどん溜まっていく……(^_^;)

■それでは、8月14日のコミックマーケット90にてお待ちしておりますので、よろしければ足を運んでやってください。いつも通りCOMIC ZINでの委託も予定しておりますので、そちらもよろしくお願いいたします(印刷の上がり次第では、コミケより先に委託が始まるかも)。

2016.07.15

伝染する「薄暗い記憶」…ホラー漫画家・洋介犬氏の実話怪談集『黒い思ひ出』を読む


■以前に自分が手がけていた企画記事で単行本「誘怪犯」を取り上げたのをきっかけに、雑誌やネットで作品を追っかけさせていただいている、ホラー漫画家の洋介犬先生。
万人が親しみやすいタイプの絵柄で描かれるからこそ際立つ「日常と非日常」「良識と悪意」「正常と異常」の境界線がズレる瞬間の恐怖を、短いページ数で鋭く描いてきた同氏の最新刊が、マンガではなく文章による実話怪談集と聞き、早速購入させていただきました。
■氏の作品はマンガの方も実話怪談的な趣の作品が多いだけに、はたして文章だとその持ち味はどう変わるのか? そんなことを気にしながら43本の怪談を読んでいく…人がふとしたことで思い出してしまった、過去の不可解な記憶が生み出す恐怖を軸に紡がれるエピソードは、得体の知れ無さにゾクリとするものから、ノスタルジックでちょっぴりハートフルなものも。
でもそんなハートフルなものかと思わせておいて、オチで恐怖の彼岸に叩き落とされたり、一番ヤバイのは人間じゃないかとゾワっとさせられたりと、バラエティに富んでいて飽きが来ない。中でも氏の地元である京都にまつわる怪談は、ネタ自体は怖いのに土地柄のせいかまったりしんみりしていたり、落語のようなオチがついたりと、そこだけ経路が違うのも面白かったり。
■先に書いたように、個人的に気になっていたのが、同じ作家さんによる実話怪談でも、マンガと文章ではどんな違いが出てくるのかという点。そして読み終えて感じたのは、マンガが息つく間もなく叩き込まれる切れ味鋭い恐怖というジャブとすれば、この本の怪談はじわじわと絞め技をかけられているような長引く重苦しさとでも例えるべきか。まさに記憶の蓋に閉じ込めたはいいけど、ずっと気になって仕方がない不快な思い出が伝染させられるような感覚だ。
言い方は悪いが、マンガはどれだけ怖かったり不快なネタでも「マンガ(フィクション)だから」と割り切ることができる。でも、現実と虚構の境界線が曖昧な文章による実話怪談では、そう簡単には割り切れない。この作品は洋介犬氏流の恐怖を、マンガという表現のオブラート無しで、濃厚な原液のままぶつけてきたといえるのかもしれない。
■実はこういうスタイルの実話怪談本を読むのは初めてだったのですが、グイグイと読み進められたので、実話怪談入門者には最適な一冊かも。
個人的におすすめなのは「オミヤゲ」「旅行写真」「樹霊視」「侵入社員」「厄舌禍」「白女立つ」あたりです。霊感がないのか、それとも現実には怪異なんてもの自体存在しないのかというぐらいに、その手の事象に縁が無いだけに、やはり人間の業や歪みにまつわる話に心惹かれてしまいます。
そういえば怪異譚を見聞きした人間は、自身も怪異に出会うことになるという…どんなに神に祈ろうと善行に励もうと、何のご加護も授からない現実の世知辛さに打ちのめされ続けている身だけに、せめて怪異にでも出会ってこの世にまだ不思議はあるのだと思いたいもんです。そう思っている人は、この本を読んで薄暗い記憶を自分の心に刷り込んでみるのも悪くないかも。

2016.07.08

予期せぬ携帯機種変更をする

■自分のモバイル通信環境はドコモオンリーで、携帯電話のSH-01B、iPhone6sPlus、iPad mini3の3台をカケ・ホーダイ&パケあえるでまとめている状態でした(さらにフレッツ光をドコモ光に変更して割引などを上乗せ)。携帯電話ではモバイルSuicaやIDなどのおサイフケータイを活用してて、特に何も問題はなかったのですが、週の頭に届いたメールで思わぬ問題が。
■メールは以下の通り。

「SHA-2」方式および「TLS1.0以上」に対応していない携帯情報端末ではモバイルSuicaアプリをご利用いただけなくなります
-------------------
いつもモバイルSuicaをご利用くださいまして誠にありがとうございます。
モバイルSuicaでは、お客さまの大切な情報を保護するために暗号化して通信を行っておりますが、この暗号化通信に必要なサーバ証明書について、現在使用している「SHA-1」方式が使用できなくなることに伴い、さらにセキュリティレベルの高い「SHA-2」方式へ2016年8月24日に移行を行います。
同時に、暗号通信方式のひとつである「SSL3.0」での通信を無効化し、「TLS1.0以上」での通信に対応いたします。

2016年8月24日以降は、「SHA-2」方式および「TLS1.0以上」に対応したモバイルSuica利用可能機種以外では、モバイルSuicaアプリをご利用いただくことができなくなります。
お手数ですが、お客さまのご利用環境をご確認いただき、該当のお客さまにおかれましては、移行日までに、「SHA-2」方式および「TLS1.0以上」に対応したモバイルSuica利用可能機種へ、機種変更のお手続きを行っていただきますようお願いいたします。


これはモバイルSuicaだけの話でなく、先月にはみずほのネットバンキングも携帯から使えなくなったりしたので、数年前の携帯電話すべてに関係してくる問題。仕方ないので機種変更を検討することに。
■機種変更の選択肢はおサイフケータイ対応の「Android端末」か「数少ない最近の携帯電話」のどちらか。Android端末なら選択肢も豊富で、基本料金で安いカケ・ホーダイ ライト(通常より1000円安い1700円。携帯電話は2200円のプランのみ)も選べるので、Xperia Z5compactあたりがサイズも手頃でいいかなと思ったのですが…ずっとiOSに慣れ親しんでしまった身には、Androidの操作は微妙なストレスに。あと基本料金は安くできても、「最初の一ヶ月無料」を免罪符に色々なサービスに入らなくちゃならず、それを解約するのも更なるストレスに。そう考えると今まで通りの携帯電話でいいかという結論に。
■その結果として選んだのが、2015年冬モデルのパナソニックP-01H。現状店頭で購入可能な携帯電話はこれを含め4モデルありますが、おサイフケータイ対応なのはこれと2014年冬モデルのNEC N-01Gのみ。N-01Gも新たなセキュリティしてますが、今後も同様の事態があり得るので、できるだけ新しいモデルをと考えると、これ一択かなと。

そんなわけで、7年近く使ってすっかりボロボロのSH-01Bにお疲れさまと別れを告げ、新たにP-01Hに。メールや電話帳などは店頭の機械によるセルフ作業で簡単移行。おサイフケータイ関連も、事前に古い端末のアプリで移行手続きを済ませておけば、プリインストールされていた移行アプリでスムーズに復帰。何よりも余計なサービスとか入ってないから、煩わしい解約作業が必要ないのもありがたい。
スマホ普及期には「ガラケーは使わない余計な機能ばかりだけどスマホはシンプルで素晴らしい」とか言われたものだけど、今となってはスマホの方が色々肥大化して、携帯電話の方が機能が完結していて完成度が高いように思えます。
■何はともあれ、古い携帯電話でおサイフケータイを活用している人は、8月下旬までには機種変更は避けられませんので、何かの参考になれば幸いです。

2016.06.08

ガルパン劇場版BDに合わせて格安ホームシアターシステムを導入してみた

■5月27日に発売された『ガールズ&パンツァー 劇場版』BD&DVD。立川シネマシティでの極上爆音上映が盛り上がるなど、音響効果のグレードの高さが大きな魅力の作品だけに、家で見る時でも音響にこだわりたい…そんなわけで、なるべくコストをかけずに『ガールズ&パンツァー 劇場版』を家で楽しめないかと色々調べてみたところ、パイオニア製ホームシアターシステムにこんな製品が。

パイオニア HTP-S363
ホームシアター導入の際に、一番の悩みどころになるサブウーファーの置き場所だが、このセットだと縦置き/横置き可能なスリムタイプなので、設置の自由度が高いのが大きな魅力。そして実売価格が26000円と、5.1chホームシアターシステムとしてはかなりの安さ。
ヨドバシカメラ店頭で実物を試すこともできたので、安かろう悪かろうな類のものではないと確認。夏コミ新刊のネタにもできるだろうとのことで、秋葉原ヨドバシにてHDMIケーブル込みで28040円にて購入してみました。

パッケージはサブウーファーユニットとスピーカーに分かれているので、持ち帰りの際にはご注意を。自分は車だったので楽でしたが。

■家に帰ってセッティング作業開始。まず取りかかるべきはサブウーファーユニットの置き場所確保。

ユニットの寸法は高さ115ミリ×幅435ミリ×奥行363ミリなので、テレビ横に縦置きすることに。DIYで余った端材をテレビ台との間に渡して床を設置。

HDMIケーブルの接続などを確認。端子に接続機種が指定されてるけど、単にセレクタ-的な意味合いなので、どこに差しても音質には影響無し。そして、ここで要チェックなのが「光デジタルオーディオケーブル」
テレビの音声をHDMIケーブルでホームシアターシステムに送れるARC機能対応テレビなら、HDMIケーブル1本で問題ないのですが、非対称のテレビの場合は光デジタルオーディオケーブルでサブウーファーユニットと繋ぐ必要があるため、ない場合は事前購入しておきましょう。

実はそれを知らずにヨドバシで買うのを忘れてまして…幸い、昔使っていたケーブルを発掘できたので、それを利用し事なきを得る(^_^;)。

ケーブル類とスピーカーを繋いで、サブウーファーユニットを縦置き。けっこうな存在感だがうまく収まりました。

スピーカーをセッティング。本来ならサラウンドスピーカー×2を背後に設置するのですが、タンスなどがある我が家の6畳間だとセッティングに工夫が必要。とりあえずはフロントスピーカーとサラウンドスピーカーを重ねることに。専用接続金具も用意されているので、ネジ止めのみでOK。これで5.1chサラウンドでガルパン劇場版が楽しめる…と思ったら、さらなる難問が(^_^;)

■PlayStation4をBDプレイヤーとして使用し、いざ再生。おお、テレビのスピーカーとは段違いの音が…と思ったのですが、サブウーファーユニットに表示されてるコーデック名は「PCM」と2.1ch音声のものが!

最初はPS4とサブウーファーユニットの間にソニーの3D対応ヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T1」がパススルーで挟まってるせいかと、直結させても変化なし。

続いてPS4本体の設定をチェック。オーディオ設定を5.1chにしたところ、サブウーファーユニットの表示が「DTS」に変わり、無事5.1chコーデックで出力されているのを確認。でも、ガルパン劇場版BDを再生すると、またもや表示がPCMにorz

何かしらのトラブルかとググると、同様の症状に遭遇した方による解決法が。

・PS4本体の設定を5.1chにした後にBDを再生
・再生中にコントローラのoptionボタンを押してメニュー呼び出し
・メニュー内の「設定」からオーディオ設定を選択し、そこで5.1chへと設定


これでようやくBDも5.1chで再生されるようになりました(^_^;) こんなもんPS4本体の設定で対応しろとは思いますが、なんとかこれで5.1chセンシャラウンドによる自宅再生が可能になりました。

■さて、いよいよ本題の26000円のホームシアターシステムでガルパン劇場版BDは楽しめるかですが…結論から言うと十分過ぎるほど楽しめました!

サブウーファーのパワーを最大にしてみたところ、スリムタイプとは思えないほどの振動で鳴り響く砲撃音が! 外にいても重い砲撃音が聞こえてくるので、これは何かの事故と思われかねないので、近所迷惑にならないレベルまでサブウーファーは抑えることに(^_^;)

スピーカーを前方配置にしてもサラウンド効果はしっかりと発揮。エキシビションマッチを観るミカとアキのシーンでは、セミの鳴き声が自分を包み込むような感じで聞こえてきましたし、大学選抜戦での乱戦でもサラウンド効果は遺憾なく発揮されてました。

仮想11chまで再現する3Dサラウンド効果も設定可能で、これをフルにすると対カール戦でのミカのカンテレがホール演奏みたいに鳴り響いたり、実家に帰ったみほにまほが「みほ」と声をかける所&「家元、蝶野様がお見えです」の台詞が、天からの声のように響くといった面白い効果も。


劇場では気付かなかったエンディングテーマで使用されている楽器の音もはっきり聞こえるなど、家で見るからこそ味わえる、新たな『ガールズ&パンツァー 劇場版』を楽しめるのも大きな魅力かと。

■期待と不安が半々でしたが、このホームシアターシステムの導入は正解でした。この手のものとしては投資額も安く設置も簡単。サブウーファーユニットも場所をあまり取らないので、ワンルームの5.1chホームシアター化の最適解かもしれません。
Bluetooth接続にも対応しているので、スマホやタブレットと組み合わせて音楽やラジオ(radikoなど)を大音量で楽しむといった使い方もできますし、ホームシアターだけに留まらない魅力のあるシステムかと。
とりあえず、今後はサラウンドスピーカーの後方配置を何とか実現させて、リアル5.1chにしたらどれくらい変わるかを試してみる予定です。



2016.05.05

「謎」を考えながら楽しむアニメ『迷家 マヨイガ』

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■個性的な良作がそろった感のある今期の新作テレビアニメだが、その中でも賛否両論が一番激しい作品ではないかと思っているのが、水島努監督×岡田磨里脚本によるオリジナルテレビアニメ『迷家 マヨイガ』だ。31名のキャラクターによる先の見えない群像劇というスタイルに加え、なかなかその全容が見えてこない舞台設定、謎が謎を呼ぶストーリー、エキセントリックで不快な面も多いキャラクター達など、「安心して楽しめるわかりやすさ」が求められる昨今のテレビアニメのトレンドに、ことごとく逆らうような要素で構成されているのだから、評価が割れるのも仕方のないところだと思う。

だが、与えられたものを素直に楽しむという普通のテレビアニメを見る時のスタンスでは、『迷家 マヨイガ』を楽しむことはできないかもしれない。劇中で描かれるものすべてを疑ってかかり、その深層に潜むものを視聴者それぞれが考えるという、『ツイン・ピークス』や『LOST』などのサスペンス系海外ドラマと同じベクトルで向き合うべき作品なのだ。第1話がずっとバスに乗っていただけで終わった事など、各話ごとの盛り上がりに欠けるという感想も目にすることが多いが、30分のテレビアニメではなく1時間のドラマと考えて、2話で1エピソードとして見ていけば展開もしっくり来るのではないだろうか(とはいえ、30分という限られた尺の中で様々な仕掛けやキャラクター同士の絡みを描いているので、個人的には、特に不満は無いのだが)。WOWOWが前回の再放送&先行放送という一時間枠で毎週放映しているのは、海外ドラマに強い同局ならではの作品の魅力を引き出す工夫なのかもしれない。

■現時点で地上波では第4話、WOWOWでは第5話まで放映されている『迷家 マヨイガ』だが、おぼろげながらも物語を構成する断片が明らかになってきて、それらを考える事が毎週の楽しみになっている。自分はWOWOW視聴組なので、地上波組のネタバレにならない範囲で、気になっていることを覚え書きとして書いてみる。

・「迷い家」伝承との関連性

タイトルがそのものずばり『迷家 マヨイガ』であることからも、柳田国男が『遠野物語』で取り上げた、関東・東北地方に伝わる「迷い家」伝承がモチーフになっている事は間違いないだろう。舞台となる「納鳴村」が人の姿が見えないにも関わらず、布団や食器などの生活用品がきちんと残り、畑も荒れずに作物が実っているといった謎の描写は、そのままオリジナルの「迷い家」に通じるものだ。

だが、「迷い家」と「納鳴村」では人の出入りについての現象が異なっている。「迷い家」は山で迷っている人が辿りついて、そこから何かを持ち帰ると運をもたらした上に無事に立ち去る事もできるが、それを狙って欲を持って探しに行ってもけっして辿りつく事はできない場所と語られている。一方の「納鳴村」は、俗世を捨てて人生をやり直すという「欲」を持って訪れたキャラクター達を受け入れたものの、バスを途中で動けなくしたり、山を下りようとしたキャラクター達を道に迷わせて閉じ込めるなど、彼らが立ち去る事を許そうとしない。「迷い家」と「納鳴村」は似て非なるものなのか、それとも「迷い家」伝承自体が欲にかられた者を呼び寄せるための罠なのか。

・校庭の「ウィッカーマン」

「納鳴村」の中心である学校か役場のような建物。その広い庭にはタイヤを使った遊具が拵えられているが、その中で何気に目を惹くのが、大きなタイヤで作られた案山子だ。何かしらの儀式めいた雰囲気のあるこの案山子は、ドルイド教の「ウィッカーマン」を連想させる。

「ウィッカーマン(wicker man)とは、古代ガリアで信仰されていたドルイド教における供犠人身御供の一種で、巨大な人型の檻の中に犠牲に捧げる家畜人間を閉じ込めたまま焼き殺す祭儀の英語名称である」(Wikipediaより)

同名の映画も製作されており、その舞台は外界から隔絶されて古代宗教をベースとした独自のコミュニティを築きあげた島で、ウィッカーマンによる生贄の儀式が重要のモチーフとなっている。「外界から隔絶された独自コミュニティ」という設定は、『迷家 マヨイガ』における「納鳴村」と同様だ。今後の物語に絡んでくるかどうかは不明だが、何らかのモチーフになっている可能性は高い。

・目に見える物、耳に聞こえる物が正しいとは限らない

「劇中で描かれるものすべてを疑え」と前述したが、キャラクター達が村に着いてからの展開では、その片鱗が見え始めている。

最初の犠牲者(?)であるよっつんはそこに居るはずのない誰かを目にしたのを最後に姿を消した。

ツアーに巻き込まれた中年バス運転手は死んだ娘の姿を追って村へと取り込まれた。

そして視聴者である自分達には獣の咆哮に聞こえる音が、各キャラクター達には「機械音」「笑い声」などそれぞれ異なる音に聞こえている。

「納鳴村」に潜んでいるであろう「何か」は、各キャラクターの心理によって見え方・捉え方が異なる存在であることは間違いない。さらに『迷家 マヨイガ スターターブック』に収録されたプロローグコミックによれば、メインヒロイン(だと思われる)真咲は「大切な人がいなくなった」らしく、「納鳴村」に潜んでいるであろう「何か」のことを知った上で「大切な人」に再会するためにツアーに参加したかのようにも思われる。

こうなってくると、外からその様子を見ている視聴者ですら真実が見えているとは限らないわけだ。キャラクターの言動や劇中描写といった数々の断片を自分なりにつなぎ合わせて、真実を推理していくことで、物語の様相も変わっていくのかもしれない。

・正体の見えないキャラクター達

「現世を捨てて人生をやり直そう」という共通の目的を持って集められた30名のキャラクター達だが、名前は全てハンドルネームでプロフィールもあくまで自己申告。劇中のキャラクター同士はお互いに何者かも知らないまま、未知の環境に放り込まれるという気持ち悪い状況に放り込まれているわけだ。それは視聴者も同様で、どんなキャラクターかが読み切れないままに畳みかけられる謎に翻弄されるストレスを味わうという、ある意味バーチャルな形で「人生やり直しツアー」に参加しているといえるのだ。

そんなキャラクター気持ち悪さを象徴しているのが、主人公の光宗だろう。劇中では典型的なアニメの主人公的な言動を見せてはいるが、「納鳴村」の異常な状況下では「単に一番当たり障りの無い事を選んでいるだけ」という薄っぺらいものにしか見えない。第一話でふと見せた「しょせんはみんな他人」という本音を除けば、真咲や颯人といった他の誰かに依存することでしか行動していないのだ。こうなると、やたらと女性を意識したり、自分が殺されるかもしれない状況下でらぶぽんの透けブラに反応してしまうといった描写も、単にアニメ的なものではなくて光宗の異常性の表れではないかと思えてくるのだが……。

他のキャラクターにも「気持ち悪さ」や「異常性」は垣間見える。何かと処刑や拷問を口にし実行しようとするらぶぽんはわかりやすいが、異常な状況下に追い込まれても平静さを失わないソイラテや山内は逆にとんでもない闇を抱えているように思えてくる(山内のツアー参加理由が「母の介護が終わった」とのことだが、「終わらせた」のではないかとか…)。さらに軽い理由でツアーに参加している10代キャラと、真剣に人生をやり直したいと考える20代以降のキャラの意識の差が、今後の悲劇の引き金になるのではないかという予感もする。

・「人生やり直しツアー」は本当に第一回か?

今回のテキストを書いている際に、データの確認のために公式サイトに飛んだ所、こんなサイトが表示された。

http://jinseiyarinaoshi.com/

劇中の「第一回人生やり直しツアー」の募集ページを再現した物だが、あまりにも古くさくてダサイ、インターネット黎明期のようなホームページになっている。これは単にダーハラのセンスがダサイというスタッフのお遊びなのかもしれないが、それにしてはあまりにも古すぎる。ひょっとすると、「人生やり直しツアー」は昔から密かに開催されていて、それを受け継いだダーハラやこはるんがページをそのまま流用して使っているとしたら、あの二人が何らかの黒幕という疑惑も……これは考えすぎかも知れないが、そんな楽しみ方もできるのが『迷家 マヨイガ』なのだ。

■『迷家 マヨイガ』は『ツイン・ピークス』『LOST』などのサスペンス系海外ドラマの文脈でとらえるべき作品ではあるが、そういった作品には「謎の収拾が付かなくなる」「引っ張ったわりには謎の種明かしがあっけなさ過ぎる」といった恐れが常につきまとうものだ。それは視聴率が高ければどんどんシリーズが続くが、悪いと途中打ち切りも当たり前という、海外ドラマならではの構造上の問題に負う所も大きいので、日本のテレビアニメである『迷家 マヨイガ』には当てはまらない可能性は高いというか、当てはまらないでほしいものですが。

でも、謎を考察していくという楽しみを『迷家 マヨイガ』が秘めていることだけは間違いない。見続けているけど今ひとつと思っている人は、受け身にならずに「考える」という形で作品に攻め込んでいってみてはどうだろうか。

2016.04.20

「三者三葉」CD買ってきた




■今期のアニメ新番組の中でお気に入りの一本が、原作も好きなので楽しみにしていた「三者三葉」。2話まで見た限りでは、可愛い系に寄せすぎかなとは思うけど、そこらへんは次回で登場する薗部が色々流れを変えそうな予感がするので、今後に期待かなと。何よりもオープニングとエンディングが、絵も曲もクオリティ高くて気に入ったので、今日発売のCDも両方購入しました。

■よく確認せずに買ったら、どちらもオープニングとエンディングの絵コンテブックレット同梱で各1500円(^_^;) CD内ブックレットも声優陣のコスプレ写真集仕立てになってて、アイドル的な売り出しにも力を入れてるのかなと。



絵コンテブックレットはこんな感じ。カット数も情報量も多いオープニングとエンディングなので、内容や演出意図がわかるのはうれしいところ。葉山が倒れ込むシーンは走ってきて力尽きたのかと思ったら、フライングラリアートだったのか。

■曲はどちらもテレビサイズの印象そのままの、元気で可愛いナンバーで、カップリング曲も学園物のイメージで合わせたものに。エンディングテーマの「ぐーちょきパレード」は、曲頭の薗部のナレーションが2パターンあったり、歌の感想をしゃべる3人の会話が入ったりと、ファンにはうれしい楽しい仕上がりでした。

■今期のアニメ主題歌の中ではかなり上位に入る出来栄えの曲なので、アニメを見て気に入ったなら買って損のない二枚かと。




2016.04.16

福岡旅行記・二日目 帰りの飛行機までに買ったり食べたり

■いま九州は熊本震災で大変なことになっています。つい先週に色々新鮮な驚きや楽しみを与えてくれた土地だったことを思うと、一刻も早い地震の終息&その後の復旧を願わずにはいられません。また機会があれば足を運びたいと思っていますので、現地の方々には何とかこの事態を乗り切って頑張っていただきたいです。

■九州文芸館での『田島照久の全仕事展』は、一時間強もあればじっくり見て回れるスケールでした。鑑賞を終えて図録などを買い終えた所で、ちょうど九州新幹線の便の時間が近づいてきたので、それで博多に戻ることに。周囲に何もないので、昼食などは博多駅周辺で済ませることに。

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九州新幹線は内装にも凝っていると聞いていたので、ぜひとも乗りたかったのです。確かにシートのファブリックの色使いや、木目調をあちこちに取り入れたりと落ち着いた雰囲気。無事に乗れて良かったです。

■17分程で博多駅に到着し、昼食の算段をしつつ駅構内に降りてみると……。

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昨年運行開始したエヴァ新幹線のカフェが(^_^;)。ちょうどいいので軽くひと休み。

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あとでがっつり食べるつもりだったので、軽くトーストとサイダーをオーダー。サイダー内には初号機をイメージした緑と紫のゼリーが詰まっていて、くエントリープラグのLCL溶液をイメージしたのだろうか。トーストは3種のジャムそれぞれの量が少ないのが少々不満だけど味は良し。この後食べる予定が無ければ、有明海苔ベースの黒いルーを使った使徒カレーも食べたかったです……。

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■エヴァ新幹線カフェを出て、すぐ近くに博多うどんの立ち食いがあったので、かしわうどんを一杯。

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噂には聞いていた、コシのないふわふわした麺は柔らかくていい喉越し。つゆも味わい深くて絶品でした。

■改札を出た所にエヴァ新幹線ショップがあるとのことなのでのぞいてみる。まあ、特に買うものも無いだろうと思っていたら……。

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誰この巨乳眼鏡のお姉さん(^_^;)とロリ

どうも文字設定のみ存在していた、委員長・洞木ヒカリの姉・「こだま」さんと妹・「のぞみ」の様子。エヴァ新幹線開業を記念して、新幹線繋がりの姉妹にビジュアルを与えて商品化したらしいのだけど、こだま姉さん破壊力ありすぎだ! お土産やネタにちょうどよかろうと、クリアファイル3枚とこだま姉さん缶バッチを購入。「シン・エヴァンゲリオン」が当分先なら、繋ぎでこの三姉妹のアニメでもやってほしいところですわ。しかし、今回の旅はオタク関連とは無縁で終わるかと思っていたら、最後の最後にえらい爆弾が。

■とりあえず巨乳眼鏡の不意討ち(笑)から冷静になって、昼食をとることに。やはりまだ食べていないもつ鍋でもと、JR博多駅ビル内をぶらついていると、1階の博多ほろよい通りに一人前からOKのもつ鍋をやっている「もつ鍋おおやま亭」が。

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明太子のオードブルや、オプションで馬刺しも付いたセットもあったけど、魚卵系は苦手だったので単品のもつ鍋&ライスをオーダー。モツも野菜も美味いし、値段もリーズナブルで大満足。場所柄なんだろうけど、一人客でも鍋を楽しめるのは有り難かったです。

■最後の福岡メシも終えたので、少々早いけど福岡空港に向かうことに。行き同様に帰りも足伸ばシートを確保。+1000円では安すぎるくらいのサービスだと思うのだけど、今回もあっさり取れた上に隣2席も空いていたので、ゆったりとできました。スカイマークの利用者は安くあげるの優先で選んでいる人が多いのだろうか。

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荷物を預けた後は、写真の練習も兼ねて送迎デッキから飛行機撮影。

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帰りの便は沖縄発の便だったため、予定より30分程遅れて福岡空港より離陸。

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行きは久々の飛行機で緊張していたので長く感じたのか、帰りはあっという間に茨城空港に着いちゃった感じでした(^_^;) しかし、茨城空港への夜の着陸などを見ていて思ったが、劇場版『ガールズ&パンツァー』で旅客機よりもでかくて重いギャラクシーで、学園艦への離着陸や大洗町への低空飛行&戦車投下を決めたナオミの腕前はハンパじゃないなと(^_^;)

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こうして突発的な一泊二日の福岡旅は無事終了。茨城空港からの国内線利用もなかなか便利だったので、今後も積極的に活用していきたい所ですね。そして、九州が無事震災を乗り越えて、再び色々な楽しみを与えてくれることを心より願います。

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福岡旅行記・二日目 『田島照久の全仕事展』見学記録

■旅の疲れで即日アップといかず遅れてしまいましたが、4月6日の福岡旅行二日目の記録を色々と。

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夜は地方旅行の楽しみである地方ローカルTV番組をチェックしてから床に就き、朝はホテルの朝食ビュッフェ。この日は糸島市産の野菜などを使った惣菜を集めた「糸島フェア」期間中だったので、野菜中心の和食献立に。味が濃くてしっかりした野菜は凄く美味で、昨夜がこってりメニューばかりで疲れた胃袋にはすごくありがたかったです。

■午前10時過ぎにタカクラホテル福岡をチェックアウトし、西鉄バスでJR博多駅へ。11時ちょうどの九州新幹線で、今日の目的地・筑後船小屋へ向かうつもりだったけど、コインロッカーを探すのに手間取ってしまい間に合わず。仕方無いので次の新幹線でと思ったら、筑後船小屋に止まる新幹線は昼間だと一時間に一本程度。仕方ないので、快速電車で45分程かけて移動することに。

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これはたまたまホームに入ってきた特急。噂には聞いていたけど、JR九州の車輌は凝ったデザインの物が多いなと。鉄オタじゃない自分でも、乗ったり写真撮ったりしたいと思わされるものばかりで、次に福岡を旅行する機会があれば電車ウォッチに時間を割きたいかも。

■のんびりと電車移動を楽しみながら、12時過ぎに筑後船小屋駅に到着。

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清々しいまでに何もねえ(^_^;)

福岡ダイエーホークスの二軍本拠地と、今回の目的地である九州芸文館以外には、これといったお店や施設が見当たらず。でも、駅から歩いて一分もかからないところに九州芸文館があるのはありがたい。

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しかし、この九州芸文館という施設。いかにもモダンな人工建造物なのに、シンプルでエッジの効いたデザイン&素材の風合いを活かした内装/外装の組み合わせのおかげで、周囲の自然とのマッチングが絶妙。中に入って展示を楽しむだけでなく、当て所も無く周りを散歩したりするだけでも気持ちいい空間となっていました。

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そして「田島照久の全仕事展」に入場。展示スペース内は当然の如く撮影禁止なので写真はこれぐらいで。

田島照久氏のグラフィックデザインの魅力は、素材の良さを引き出すビジュアル素材の扱い方、デジタル素材とアナログ素材のシームレスな融合、そしてそれらに組み合わせるタイポグラフィの使い方の絶妙さが組み合わさることで生まれる、「凛とした美しさ」だと思っている。そんなグラフィックデザインの数々と、前述した九州芸文館という施設自体のデザイン的な魅力が見事にマッチして、まるで会場そのものが田島氏の作品のような様相を見せていたのが印象的だった。ただ展示するだけでなく、田島照久氏の世界そのものに飲み込まれるような感覚を味わえる展示は、この会場だからこそ可能だったのかもしれない。

個人的に印象深かった展示は、やはり尾崎豊関連の展示だ。尾崎豊が世の注目を集め始めた頃、それを高校生自体にリアルタイムで味わった身としては、今でも彼の歌や存在は自分を形作っている大事なパーツの一つだ。そんな尾崎豊の魅力をビジュアルで伝えてくれた数々の写真やジャケットワークの数々が、田島照久氏の仕事だとは当時は知るよしも無かったのだが、とにかく突き刺さるようなかっこよさに見せられたことは覚えている。図録の中で田島氏は尾崎豊についてこう語っていた。

「ぼくはロックアーティストとしての尾崎豊をどう撮れば、その希有な魅力が伝わるのだろうかと考えながら、落ち着きのない足取りで園内を歩いていた。普通に撮れば、いい写真が撮れることは分かっていた。いや、むしろ、その何もしないでもかっこいい写真が撮れてしまうことこそが問題だったのだ。」

そんな風に試行錯誤しながら田島氏が作りあげた尾崎豊のビジュアルの数々は、見る者の視線を捉えて離さない尾崎の存在感を凝縮したような作品となっていた。そんな作品群が一同に集められた会場内の尾崎豊フロアは、どこに居ても尾崎からの視線を受けているような独特の緊張感に満ちていて、自分が尾崎と出会った高校生の頃に引き戻されたような錯覚すら覚えるほどでした。

もうひとつ驚くべき事は、近年に発表された尾崎豊没後のものをのぞけば、すべてがアナログワーク主体で作りあげられた作品だという事。会場には手描きのラフに書体指定やタイポグラフのコピーが貼り付けられたデザイン指定紙なども展示されていて、これらの作品がPhotoshopもIllustratorも無い時代に創り上げられた、田島氏の職人芸の結晶だということを改めて実感させられた。こうしたアナログ時代の技術の蓄積が、現在の田島氏が手がけるデザインのクオリティを生み出しているのだろうと。

同じフロアには浜田省吾関連のデザインワークもまとめられていた。こちらは尾崎豊関連の緊張感とは対照的に、熟練の技とでもいうべきおおらかさが感じられた。本人の魅力をいかに深く引き出すかに腐心したように感じる尾崎豊のデザインワークに対し、浜田省吾関連は歌と本人が醸し出す「世界観」を表現しようと様々な試みを楽しんでいるかのように思えた。二人に関するデザインワークを同じフロアで併設することで、田島氏のアーティスト関連デザインワークの過去と現在の違いや、アーティストに対するアプローチの差を浮かび上がらせる目的があったのではないだろうか。

■もう一つのフロアには、ガンプラや海洋堂の恐竜フィギュアを使って製作されたデジタルフォト作品や、『機動警察パトレイバー』『攻殻機動隊』などのアニメ作品関連のデザインワークがまとめられていた。圧巻だったのは、劇中設定におけるほぼ実物大とおぼしきサイズで壁一面に展示された『Gundam Photography』収録のガンダムMk-Ⅱ・ティターンズ仕様(リンク先は田島照久氏公式サイトの該当作品です)。プラモデルを撮影して素材としたとは、言われないとわからないレベルの濃密なレタッチと、それを超大判に引き延ばしてもまったく破綻していないビジュアルの高密度ぶりには溜息しか出ず……この企画の元となった、田島氏が手がけた北米版ガンプラのパッケージも見てみたいものですが、どこかで取り上げたりしていないのだろうか……。海洋堂恐竜フィギュアを使って、恐竜が居る現実の風景を造り出した『DINOPIX』にしても、まだレイヤー機能などが実装されていないPhotoshop1.0で写真の合成などをおこなって仕上げられたというのだから、本当に言葉が出ない。陳腐な言い方だけど、こういった職人芸とでも例えるべき丹念な作業が、田島照久氏のデザインの魅力の源泉なのだろう。

■展示自体は、じっくり見て回っても1時間半ほどですべてを堪能できる、思ったよりも小規模な特別展ではあった。でも、その濃密な作品と空間にたっぷりと浸れたのだから大満足。飛行機を使って見に来たかいはありました。何よりも、この特別展が無かったら九州に足を運ぶ機会は一生無かったのかもしれないので、その機会を与えてくれたことも感謝したいです。今週日曜日の4月17日にはトークイベントもあるようなので、足を運べる方はぜひ行ってみてほしいです。

■長くなったので、福岡旅行記のシメは次のエントリーにて(^_^;)。

2016.04.06

福岡旅行記・一日目

■今ではネタ扱いされることも多い尾崎豊だが、彼のデビューをリアルタイムで見てきた当時の中高生にとって、彼の存在は衝撃的だった。てらいもなく感情を叩きつけてくるナンバーもさることながら、アルバムジャケットや写真などから溢れ出してくる彼のただならぬ存在感が当時のファンの心を鷲づかみにしていたのだ。そんな彼の写真やジャケットを生み出したのが、写真家/グラフィックデザイナーの田島照久氏だった。

尾崎豊には馴染みはなくても、『機動警察パトレイバー』関連のジャケットやポスターなどのデザインを手がけた方だと言えば思い当たる人もいるのではないだろうか。シルエットやタイポグラフィを効果的に利用して、作品のビジュアルやアーティストの魅力を引き出すデザインは、一度見たら忘れられない理屈抜きの格好良さとインパクトに満ちている。そんな田島照久氏の仕事を網羅した展覧会「田島照久の全仕事展」が、4月2日~5月8日に福岡県筑後市の九州芸文館で開催されるとのニュースが。

何としても見に行きたいけど、さすがに九州は遠いし交通費もかかるしなあと悩んでいたのですが……ふと「そういや茨城空港から福岡便出てなかったかな?」と思い当たって運航スケジュールなどをチェック。すると午前9時半に茨城空港発の福岡便が! 帰りも18時45分に福岡空港発の便があるし、事前予約なら片道9千円台の「いま得」席があることも。つまりその気になれば2万円以下で日帰りも可能(^_^;) まあさすがに生まれて初めての九州を日帰りで済ますのももったいないので、博多駅周辺か天神あたりのホテルをチェックして一泊することに。そして福岡の週間予報とスカイマークの空席情報と仕事の状況とにらめっこしながら、4月5日~6日のスケジュールで福岡へと向かうことに。

■そんなわけで、初日の本日は朝7時過ぎに栃木県小山市の自宅から車で茨城空港へ出発。いつも大洗に行く際に使っているルートだし、茨城空港もガルパン関係のイベントで何度も行っているから余裕だろうと思っていたのですが……高速道路はともかく、通勤時間帯の朝の一般道は思ったより混んでいて、予想外に時間を食うことに。特に片道一車線の東関東自動車道&そこを降りてからの茨城空港に行くまでの一般道はダンプの通行がけっこう多いので、それに巻き込まれるとけっこうな時間ロスに。結局、7時15分に小山を出て、茨城空港に着いたのは8時50分。当初の予定では、空港で朝メシでもと思ったのだけどそんな余裕も無く搭乗手続き。飛行機利用経験が少なかったので、手荷物検査でも慌ててノートパソコン・スマホ・タブレット・携帯を出したり、財布などを入れたウエストポーチなどを外すのに手間取ったりで迷惑かけてしまったりと不安なスタートとなってしまいました(^_^;)

そういえば発券の際に「+1000円で足が伸ばせる席に変更可能」というオプションがあったので、それを利用してみることに。一番前の6席がそれにあたり、確かに周囲を気にせず足を伸ばせて搭乗中は終始快適な上に位置的に到着後にすぐに降りられる利点も。。無料のソフトドリンクや荷物に特別なタグを付けてすぐに出てくるようにしてくれるなどのサービスも付いてくるので、スカイマーク利用時には使う価値アリだと思います。

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■席は右側最前列の窓際席に。離陸待ちの間、ちょうど航空自衛隊のハンガー近くなので発進準備中のF4ファントムをガン見。そういえばここは百里基地だから「ああ、ここを神栗コンビの680号機がスクランブル発進してたんだなあ」とテンション上がる(笑)。

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飛行機は以前にB-CLUB編集部の旅行で台湾に行って以来二度目だったので、超久々に経験する離陸Gにビビりつつも雲を抜けてからの雲海には感動。ただ、関東地方は天気がイマイチだったせいで雲ばかりで地上が見えなかったので、しばらくしてからはコンビニで買った焼きそばパンを食べつつ、「アイドルマスター シンデレラガールズ」のコミック連載が始まった月刊少年チャンピオン最新号を読んで過ごすことに(^_^;)。

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関西あたりにさしかかると雲も少なくなり、九州に向けて高度を下げ始めてからは絶景の連続。

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■無事に着陸して、地下鉄~西鉄と乗り継いで本日の宿となる薬院のタカクラホテル福岡に。静かで部屋も品が良いし、お昼からのチェックインにも対応しているので、すぐに荷をほどいて一息つけるのがありがたいです。

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■ちょっと休んだら昼メシ&太宰府天満宮と思っていたのですが、ついつい「アイドルマスター シンデレラガールズ スターライトステージ」のイベントノルマを消化していたら14時過ぎに(^_^;) なんか途中で軽く食べられるだろうと、30分程西鉄を乗り継いで太宰府へ。

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参拝して今後の仕事の成功などを祈願し、甥や姪たちのために学業成就のお守りを物色……結局自分用のお守りも買ったら8千円に(^_^;) お守りは参道で買ったお土産の冷凍梅ヶ枝餅と一緒に配送してもらうことに。

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横の山の方もしばし散策。筆を供養する筆塚があったので、筆繋がりという事で文章力アップを祈願(^_^;)。

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途中で岩に刺さった松葉杖が……「境内アート」と題された現代アートらしい。時間があれば他にも探してみたかった。

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遅い昼メシをと思ったけど、これといってピンと来るものがなかったので、梅ヶ枝餅と焼きたてお煎餅をつまむ。焼きたてのお餅はメチャクチャ上手かったけど、さすがに腹は膨れず(^_^;)

■太宰府から再び西鉄を乗り継いで天神へ。時間も夕方なので屋台でも食べ歩くかと思ったけど、ハンパな時間な上に日本の南西にあたる九州だからかまだまだ明るい。散策がてら「おにぎりあたためますか」で紹介していた炊き餃子の店でも探すかと大名方面へと歩いてみる……が、店が見つからない(^_^;) グーグルマップでは近くだと表示しているが、建物が入り組んでいたりあちこち工事をしていたりで、そこまで辿りつく道が分からないorz

「焦るんじゃない、俺は腹が減っているだけなんだ」と井之頭五郎モードでさまよううちに、焼きそばがメインの小さなバルに行き当たる。

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なんか気になったので入ってみると、まだ開店前だったけど品の良いマダムが店を開けてくれる。とりあえずメインの香味焼きそば(イカ+ブタ)と、本日の小料理の牛すじ煮込みをオーダー。

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どちらもすごく丁寧な仕上がりと上品な味わいで大当たり。マダムからも地元の色々な話が聞けて、本当に「孤独のグルメ」気分が味わえましたわ。

■腹ごなしも兼ねて再び歩いて天神へ。そして夜景撮影の練習も兼ねて中洲まで歩いてみることに。

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適当な屋台に入って、焼きラーメンとホルモン炒めをいただく……って、その前に食べたのが焼きそば&牛すじ煮込みだったのに、何同じような組み合わせをオーダーしてるんだ俺(^_^;) まあ美味しかったので文句は無いんですが。

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さすがにこれ以上は腹に入らないので、今日はここまでとして薬院のホテルまで歩いて帰還。そういえば途中でローソンに寄ったらこちらでも月刊少年チャンピオンの早売りが……ひょっとして月刊少年マンガ誌は地方は早売りがデフォルトになっているんだろうか。てっきり自分の地元の北関東方面だけかと。

■明日は本番の「田島照久の全仕事展」を鑑賞して、夕方には福岡空港より帰途に着くことに。展覧会も楽しみだけど、もう少し福岡メシも楽しみたい所ですが、さてどうなるか。

2016.03.30

酒と食のコミック二題

■昨日は編集部に入る前に秋葉原のCOMIC ZINに立ち寄り、居酒屋漫画2冊を購入。酒はまったく飲めないんですが、居酒屋の食事は好きなのでつい買ってしまうのです(^_^;)
■一冊目はこちら。

今夜はコの字で
コの字型カウンターが設えられた大衆酒場「コの字酒場」にこだわるライター・加藤ジャンプ氏と、『食キング』『喰いしん坊!』『喧嘩ラーメン』などのオヤジ系グルメ漫画の巨匠・土山しげる氏のコンビで描かれた、コの字酒場オンリーのグルメコミック。
登場するお店がすべて実名ということもあってか、いつもの土山しげる作品と比べると大人しいのですが、酒や食事の美味しそうな描写はさすがの一言。各店のお薦めをいただく様が何ともいい感じなので、読んでるだけでお腹が空きます(^_^;)。
コの字酒場初心者の主人公が、酒場フリークの先輩の女性と共に様々なコの字酒場を巡るというスタイルになので、敷居が高そうなコの字酒場にチャレンジしてみるための実践的指南書となっているのもポイント高いです。チェーン系じゃない酒場を体験してみたい人には役に立つかと。
■そして二冊目。

食の軍師(5)
泉昌之(久住昌之&和泉晴紀)の名物キャラ・本郷氏が、様々な土地や店を渡り歩いてハードボイルドに飯と酒を嗜む人気シリーズ第5弾。連載誌が休刊するなどして、途中で不定期連載になったりしたために、各巻ごとにけっこうテイストが異なるシリーズですが、今巻は都内にある地方料理専門酒場を巡る「東京で○○を食らう」エピソードで統一。様々な土地の酒と食のネタがてんこ盛りで、バラエティに富んだ内容になってます。
ただマンガ的には「最後にライバル力石が出てきて本郷ギャフン」オチばかりなのが今一つなので、そろそろ第1巻の頃のような力石とのガチンコ食バトル路線?を読みたいところではありますが。

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